たりたの日記
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2008年07月12日(土) |
乳香を手に教会の坂道を降りてゆく雨の日曜日 |
さて、日付が変わってしまって、7月12日の土曜日の午前零時半。
眠りから目覚めてようやく始まる一日はどのような日になるのだろう。 まだ始まってもいない今日の日記のページをもう開いてしまった。
ここにも、過ぎた時の印象を残して置くことにしよう。
6月22日日曜日。
函館は雨。夫とは別行動で、わたしだけ、ハリストス聖教会の礼拝へ。
残念な事に、教会に着いた時にはすでに朝の礼拝は終わっていた。 けれども、あの匂い、去年の12月1日の土曜日の祈祷会に出席した時、 司祭が振っていた振り香炉の匂いが礼拝堂に残っていた。 うっとりするような瞑想的な香り・・・
しばらく黙想した後、教会の方にあの香の事を尋ねた。
「あの、礼拝の時に使われている香りは何の香りですか? もしかしてあれが乳香なのですか?」
「そうです。乳香です。礼拝では振り香炉を用いますが、こちらでもお求めいただけますよ」
それは小さな瓶に入った、褐色のキャンディーのようなものだった。 乳香とは樹脂を固めたものだったのだ。 ギリシャの修道院で修道士達が作ったという乳香の小瓶を二つ求める。
外に出るとまだ小雨は降っていた。 教会の裏手の庭の薔薇がひときわ美しかった。
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