たりたの日記
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村山由佳著「星々の舟」(2003年直木賞受賞作品)に続いて、小川洋子著「博士の愛した数式」(2004年読売文学賞、本屋大賞受賞作品)を読んだ。加えて、ゼミのテキスト尾崎一雄の「暢気眼鏡」(1937年・第5回芥川賞受賞作品)を2回、こちらはまだ全部読んではいないが、チャールズ・ブコウスキー著「ホット・ウォーター・ミュージック」。
村山由佳と小川洋子は共に40代の女流作家だが、彼女達の作品に、しっかりと大地に根を張った木のような揺るぎなさと、人間への深い洞察と愛情を感じ、とても頼もしく、また励まされるような気持ちになった。 どちらもまた読み返したい、またじっくりと考えてみたい本だ。
尾崎一雄は初めて読んだが、昭和8年という時代の作家がどんなことを思い、どのように生きていたのかが興味深い。 チャールズ・ブコウスキーは、前回のゼミの時にNさんが、最初の2つくらい読んで気持ち悪くなったら読まない方がいいですよと言って貸してくれたが、わたしにはこの破壊的ともいえる乱暴な感覚、この口調がむしろ心地良いくらいだった。わたしの住む世界とはあまりにかけ離れた世界ではあるけれど。いえ、だからこそ。
それぞれの本について感想を書きたい気持ちはあるが、今は読み返したり感想を書くことよりも、次の本沢木耕太郎著、「凍」を読み始めたくてしかたない。 それぞれの感想は後日ゆっくりと。
さて、本を抱えてベッドへ。 おやすみなさい。
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