たりたの日記
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2006年02月15日(水) ロマンスカーの柿の葉寿司、葉脈の美しさ、しきりに誉め   

一昨日の箱根日記に、後で思い出せるように、一行のメモ(あゆからCMみたいと書き込みもらいました)を書き付けておきました。
詳しくはそのうちに・・・なんて書いておいて、実行することはあまりないのですが、何となく今夜は、そこから書いてみたい気分です。
さっき、mGのブログで、雪の中を向こうからやってくる赤い登山電車の写真を見て、旅の気分を思い出したからかもしれません。


考えてみれば、車や飛行機の旅はしても、電車での旅というのは、これまでも数えるほどしかありません。基本的にわたしは乗り物酔いがひどくて、昔から汽車やバスは言葉を聞いただけで、あるいは字を見ただけで、その匂いを思い出し、吐きそうになるこらいでした。
箱根に行った日は、山行きの日と同様、ほとんど眠れなかったので乗り物酔いの不安があったのですが、初めて乗るロマンスカーは、乗り心地が良く、降りるのが残念なほどでした。

朝は6時半に家を出たものですから、電車の中で朝ごはんということにし、前の晩に作っておいたお握りを持っていっていたのです。でも、mGはロマンスカーでお握りはちょっとさびしいと思ったのか、駅の売店で柿の葉寿司を買ってきました。

柿の葉寿司って、よく見かけはするものの、食べるのは初めてでした。柿の葉っぱにきちんと包まれているその姿が何とも好ましいと思いました。
鮭と鯛と鯵の3種類の魚がそれぞれ寿司飯といっしょに包まれているのですが、しなやかで厚みのある大きな柿の葉の形が実に見事だと、葉脈を日に透かしてみながら、しきりに誉めあったのでした。こんなこと、普通の電車じゃできないし、車や飛行機の中ではそういう気持ちにはなれないと思います。ロマンスカーってこういう乗り物なんだって妙に納得しました。

ところで、この食べ物のことを少し調べてみました。
柿の葉寿司は、吉野(奈良)から紀北(和歌山)にかけて、広く一般に作り続けられている伝統のお寿司で、お祭りには欠かす事の出来ないご馳走と
して親しまれているそうで、もともとは夏の食べ物のようです。読んだことはありませんが、谷崎潤一郎の「隠翳礼賛」の中にもふるさの味として紹介されているそうです。


また柿の葉寿司は山へ持ってゆくのに良い食べ物のように思いました。小さいからポケットにでも入れておいて歩きながら食べられるし、包んでいる葉はもともと所属する山に戻すだけのことで、ゴミを捨てることにはなりませんしね。
そんなことを思ったのも、電車や、降りた箱根湯本駅に、けっこう登山の格好をした乗客がいたからです。この日わたしは、ロングスカートに長めのコートという格好だったので、山の格好の人達を羨ましい気持ちで眺めたことでした。
以前は山は見るもので登るなど考えてみませんでしたが、山を見て、あの頂上までよじ登ってみたいと心騒がす自分に、へぇ〜と驚きました。
歳と共に、よりワイルドになっていっているような気がします。

箱根湯本駅、迫る山見ればしきりに登りたく







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