たりたの日記
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2006年01月07日(土) 新年登山 大塚山へ


11月12日に遊山倶楽部で高水三山に行った後、忘年登山は風邪で行けず、その後の山も日曜日だったので参加が叶わず、ずっと冬の山へ行きたいと思っていた。
今回は幸い土曜日。予定も入っていない。チャンス到来!

どこででも瞬時に眠れることをモットーにしているわたしだが、なぜか山行きの前日は緊張が高まりなかなか寝つけない。今回は日本酒のお陰もあってかわりと眠れた。4時45分目覚まし時計で起床。

朝食はコーヒーとあんこもち一個。
5時50分、家を出る。外はまだ暗い。大きなザックを自転車の荷台に辛うじて載せ、冷たい風を切って駅へ。
7時10分新宿着。7時44分発ホリデー快速奥多摩1号までにはたっぷり余裕がある。メンバーが乗り込むことになっている最前列へ。ここから三鷹までは一人だろうと思っていたが、リーダーのDさんが現れ、わたしの緊張はようやく緩むことになる。

三鷹駅でS先生とゼミのKさんと、S先生担当の編集者というNさん合流。御岳駅で山歩きのインストラクターをされているOさんNKさん合流。古里駅で毎日ジョギングをしているNRさん合流。この3人の女性はちょうど春の滝子山行でごいっしょした方々。その後、大塚山山頂でYさん、御岳山付近のお風呂屋でO先生が合流となり、男性5人と女性5人の賑やかな山行だった。
9時40分くらいに古里駅を出発。万世橋を渡りしばらく歩くとまもなく登山口。地図によれば、ここから大塚山までは1時間50分までの行程。穏やかな歩きやすい山道が続いている。30分もしないうちに暑くなり、最初の休憩地でみな上着を脱ぐ。
わたしは冬の山は経験がなく、ずいぶん寒いのではないかしらと心配し、かなり着込んで来た。二回目の休憩では下着とフリースのセーターの間に着ていた薄手ドライ素材のタートルシャツを脱ぐ。不快感はなかったが脱いでみるとシャツは汗びっしょりになっていた。普通なら下着も着替えなければ風邪をひくところだったが、今回購入したミズノのブレスサーモという素材の下着はその必要がなかった。この素材は水分を吸収し発熱するという素材で、実際、発汗にもかかわらず濡れて冷たい感覚が全くない。山だとなかなか下着まで着替えるわけにいかないからこういう優れものの下着はほんとうに有難かった。

頂上近くになり、枝ばかりの木々の美しさに驚く。春、霧の中の山つつじのつぼみの幻想的な様子、新緑の頃の山の心が沸き立つような明るさ、真夏の濃い緑に覆われる山や沢音のすがすがしさ、秋の紅葉やススキの群落、それぞれの季節ごとの山を楽しんできたが、冬の枝ばかりの木々は、その木の姿がくっきりと輪郭を明らかにし、根から細い枝の先までがほんとうに美しい姿を見せている。歩きながらシャッターを切るのは難しいが何枚も撮った。
12時前には大塚山山頂に着く。
聞いていた通り、頂上はスパンと開けた宴会には最適な場所。ちょうど良いピクニックテーブルがあり、暖かい陽も差している。みなそれぞれに地上から運んできた食べ物や酒類をザックから出してテーブルに並べる。ワイン、日本酒、焼酎、ズブロッカ、さといもと厚揚げの煮物、れんこんの明太マヨネーズ和え、えびの酢漬け、シーフードのフライ、スパイシーチキンのポトフ風、白菜漬け、大根漬け、ふきのとうの佃煮、まだあったかな・・・わたしは、かぼちゃと赤豆の甘辛煮、大根と貝のヒモの酢漬けと宮崎のそば焼酎「天照」を持参。それにしてもご馳走が集まったこと。

これだけ食べ物が揃うといったい何から食べようかとみな心が千路に乱れる様子、わたしもお腹がいっぱいにならないうちにどれも食べてみたいと気持はそぞろ。酔いがまわり、お腹いっぱいになる頃、ようやく落ち着いたムードとなるが、そうすると今度は寒さが堪えてくる。
わたしはザックに入れてきた薄手のジャケットを下に着込み、ほっかいろを足先、背中、お腹に貼りまくったがそれでも動かずにじっとしていると寒くって仕方なかった。これはきっとアルコールの影響もあるのだろう。帰りはケーブルカーと聞いていたから安心してワインの後、焼酎のお湯割りを2杯も飲んでしまったからだ。

さて宴を閉じ御岳山の方へ歩き始めるものの、まずい!寒さは治まったものの、酔いが全身に回り、歩きながら眠ってしまう。もしかして、酔っ払いのおじさんの千鳥足ってこれのこと。ゆらりゆらり夢と現が混ざり合いなんとも不思議な気分。ケーブルカー乗り場付近の山香荘へ着いた時には心底ほっとした。
そうして熱いお湯にザブン!
このお湯の気持ちのいいことといったら・・・今までで最高という感じだった。身体全体がお湯の中で溶けてゆく感じ。それほど身体が冷え切っていたのだろう。この熱いお湯を身体中が歓迎していることが良く分かる。ラジウム泉のお湯は身体を芯から温めてくれた。大理石風の湯船の正面と左面がそっくりガラス張りになっているので、外の景色が入ってきて、露天風呂に浸かっているような心地だった。いっしょにお湯に浸かったOさんとNRさんと共にただただ感嘆のため息をもらす。
「ふぅ〜つ、いい気持ちだねぇ〜」
冬の山も、大ご馳走の宴もすばらしかったが、今回の山行きで一番幸福感が高かったのはこのお風呂だったかもしれない。書いている今もあのお湯のことが蘇ってきてはうっとりとなる。

お風呂の後は休憩所でビールを飲んだりしてかなりゆっくりと過ごし、そこを出たのは4時半になろうとしていた。ケーブルカーで降りる予定だったが、みな運動が足りないと感じていて、歩いて下山。わたしはビールは飲まず、オレンジジュースとコーラにしておいたのですっかり酔いも冷め下山は問題なかった。しかし歩いているうちにずんずん暗くなり、足下も見えなくなる。ライトはやはりザックに入れておくべきだったと思った。滝本から5時22分のバスで御岳駅。御岳駅発5時46分の青梅線に乗る。
新宿から湘南新宿ラインで北上尾へ直行すれば、8時15分からのラテンにぎりぎり間に合う。
山行きの仕上げはクルクルと目まぐるしく回転する超ハイテンポのラテン。
スタジオに入るといつものダンスの仲間の笑顔がうれしい。
ラテンの音楽がかかれば身体はラテンモード。45分ノンストップで無事踊り切り燃焼度100パーセント。
その後のサウナですっかり疲れを取り、家に戻ると新潟に住む従兄弟から日本酒が届いていた。おいしい日本酒で同居人とさらなる宴。


たりたくみ |MAILHomePage

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