たりたの日記
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2004年12月24日(金) 父の病院へ

母とゆっくり、ホテルのバイキングの朝食をとり、10時に父が入院している坂ノ市の病院へ向かう。

父は車椅子に座っていた。ちょうど食事の時間なので、わたしが食べさせようとするのだが、目を閉じたまま起きようとしない。それでも口へ食事を運ぶと食べる。食事はなんとか半分は食べたが、父は帰るまで目を開けないままだった。

この夏来た時にはまだ自分で食事をし、立ったり座ったりも自力でできていたが、つい一月ほど前から車椅子に座るようになり、同時に食事も介助が付くようになったという。ステージが次の段階に進んだのだ。介護主任と話していて、この後はいよいよ寝たきりになるのでしょうかと聞くと、彼女はきっぱりと「ここは寝たっきりにはさせませんよ。車椅子に座らせても、起しておくんです」と言う。通りで、ドアのないベッドルームには空っぽのベッドしかなく、寝たままの人はいない。

父の車椅子を押しながらクリスマスキャロルを小さく歌い、広い廊下をしばらく散歩する。ベッドが3つおいてあるだけのすっきりした部屋に大きな窓があって、そこからは山々が見える。いかにも父の好きな景色なのがうれしい。父は山を見ているのだろうか。車椅子の父は眠ったままだ。

今日はクリスマスイブ。夜は母を説得して、いっしょに母教会のキャンドルサービスへ。
新しく会堂建築されたばかりの礼拝堂だったが、なつかしさは変わらない。
ずっと変わらないで続いている何かがここにはあるのだと思う。


たりたくみ |MAILHomePage

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