たりたの日記
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2004年04月06日(火) |
1年前の今日を振り返って |
1年前の今日、わたしはミュージカルのステージの上にいた。 埼玉芸術劇場の小ホールは350席がほぼ満席だった。
マオさんの書いた詩にわたしがグレゴリアンチャントの旋律をアレンジして メロディーを付けた歌。無伴奏。わたしの声だけで350人の観客をひっぱるという怖ろしい試み。
午後の部と夜の部、結局わたしは700人の前で歌った。 アカペラのソロの他には、わたしが作詞作曲し、ジャズ風にアレンジしてもらったものと、もう一つ、作曲家による曲をそれぞれソロとデュエットで。
ステージに立つ前での数ヶ月間の不安といったらなかった。 声が出せるか、そこに魂をこめられるか、わたしの作った曲はステージの上でその役目を果たせるのか、歌は果たして観客の心に届くのか。 わたしの頭はいくつもの?が入り乱れていた。
なぜ、こんなことを書くのかといえば、ちょうど去年の今頃、かなりのプレッシャーを抱えていたように、今、本のことがあの時のステージのようにひとつの越えなければならない山のように、抜けなければならないトンネルのようにわたしの前に立ちはだかっているからだ。
不安に駆られている。
観客を失望させたらどうしよう… わたし自身が出せなかったらどうしよう… 笑い者になりたくない…
その不安の性質が去年のステージのものとそっくり同じことに気が付いておかしくなった。 わたしという人間は、好き好んで大それたことに足を踏み込んでいながら、その最後のところで、恐れおののくという性質があるらしい。 どうしてもそこを通らないわけにはゆかないらしい。
考えてみれば、今回の本は100人の企画。700人からすれば7分の一。 去年のステージはいわば一発勝負。その時のコンディションさえ、自分ではどうにもできない。しかし今回の本は、本入稿の週明けまでにはまだ時間があるし、その後も初校校正など、完成に近づけるためのプロセスがある。
ふうっ、こうやって書いていると気持ちが落ち着いてきた。 恐れの気持ちを払いのけよう。
今日の午前中、バイブルクラスでTが教えてくれた歌、わたしはその歌に泣いてしまって歌えなかったけれど、深く慰められ、力をもらった。
He who began a good work in you, will be faithful to complete it. He'll be faithful to completeit. He who started the work, will be faithful to complete it in you.
あなたの中で、良い働きを始めた方が 誠実に、それを成し遂げて下さる。 彼はそれを誠実に成し遂げて下さる。 その働きを始められた方が、 あなたの中で、誠実にそれを成し遂げてくださる。
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