たりたの日記
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2003年10月08日(水) わたしはわたしの歌いたい歌を歌っているだろうか

今日は歌のことについて思いを巡らせていた。
わたしは今、ほんとうにわたしが歌いたい歌を歌っているのだろうかという
問いがふいに起こったからだ。

ある方の日記を読んでいて、そこで紹介されている詩を読み、試聴した時に起こった問いかけだった。

こんなふうに自分の心にわきあがってきた言葉を歌っていた時があったと、ふいにストンとある地点へ落とされた感覚があった。
忘れていたといえるのだろうか。歌うことがそのまま生きることだったあの頃の自分を忘れていたなどと...

けれど、その後もずっと歌は歌ってきたけれど、様々な歌を歌ってきたけれど、そこの場所からではなかったと初めてのように知らされる。上手に歌うとか美しく歌うとか、そういうことは考えもしなかった。誰が聞いていなくても(実際、自分ひとりでギターだけを相手に歌っていたのだが)それでよく、ただただ歌いたい気持ちに突き動かされて歌っていた、あの場所。
怒りの歌だったり、抗議の歌だったり、祈りの歌だったり、愛の歌だったりしたが、どれも、わたしの中心から出てくる言葉だった。

わたしは歌を歌っている。
でも、ほんとうにわたしの発したい言葉としての歌を今
歌っているだろうか。
もしかすると、わたしはとても大切なものを
あの時のあの場所へ置き去りにしているのではないだろうか。





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