たりたの日記
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2003年06月30日(月) 眠りを導くためのおまじない

眠りなんてどうやったって手に入れられる。
わたしはたいていそう信じている。

実際、歯医者であんぐり口を開けさせられ、年若い歯科医に治療してもらいながら、あたしはきまって寝てしまう。
昨日だって、寝てしまった。

あたしが眠りに入るやいなや、息づかいが変るから、寝るとすぐに分ると夫はいう。ということはあの若い歯科医にも毎度、わたしが眠ってしまうことがばれていることだろう。

こういう脳天気で基本的にハッピーなわたしではあるものの、ある時、まさに何かの災害のように、前触れもなく、不眠に陥る。そうなると、どうしたって目を開けていられなかったわたしがどうしたって眠れなくなってしまう。だいたい、去年1年はそういうことがわりと頻繁におこるいわば精神不安定期だった。もう、そういうものともすっかり無縁になったと思っていたが、いろいろと心や体のアンバランスからは起こるものである。


書くということは、自分を客観的に眺める行為。なぜ眠れないでいるのか、もしそこに理由があるのだったら、それをどう取り除けばいいのか、頭の中を整理しようとしている。だいたい眠れないというのは、心のどこかにほぐさなければならない緊張があるのだ。そこのところに働きかけるのでなければ、問題は解決しない。

どういう人も、どういう事柄も、過去のことも、これから起こることも、すべて神の手の中にあることを確認すること。
決して自分の想いで自分の世界すべてを覆ってしまわないこと。
種に、小さな種になって、今日という日に一度死ぬ。そうして、今日とは繋がりのない、新しい明日に、また目覚める。

おまじないのように繰り返す。
わたしは小さい種、今眠りの土へと帰ると。

あぁ、効果はあったようだ、今ようやくまぶたが重く、心は安らぎの中へと溶け込んでいく。

しかし、夜というよりはむしろ朝だ。





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