たりたの日記
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2003年02月07日(金) |
これって文芸だろうか |
ちょと悩んでいる。どういうわけだかこのジミな日記が「えんぴつ」のジャンル別ランキングで3位に踊り出てしまった。そのジャンルというのが実は文芸。はて、私は自分がこの文芸というジャンルを選んだことを最近まですっかり忘れていて、ランキングなるものも自分とは無縁のことと、受けは狙わず、ひたすら自分の日常のひとこまを留めるために書き続けてきた。ところが、ここのところ事情が違ってきていることに昨日になって気づく。投票してくださってる方が複数いらっしゃるのだ。とすると看板に偽りがあってはいけないではないか、この日記を文芸ジャンルにふさわしいものしなくてはならないんじゃないだろうかと書いているものをしばし振り返ってみたりした。
ところで文芸ってなあに。言葉の芸術? とすれば、ここに詩やエッセイや小説を日々書くのが良いのか。あるいは文芸に携わっている人の日記というのもありうる。しかし、平安時代の昔から日記という文学のジャンルもあることを思えば、日記そのものが文芸と言えなくもなかろう。それならば私は清少納言の向こうを張って、平成の時代を生きるひとりの女として、自分の周囲や自分の心の内の中でおこった事柄の中に見つけた「いとをかし」を言葉に移していくことで良しとしよう。と、毎度の我田引水。
文芸で思い出したが、確か私は中学生時代、音楽部と文芸部を兼ねていて、どっちでも部長をやっていた。あの文芸部ではいったい何をしたんだろう。読書感想文のコンクールに投稿した他は文学作品を書いたなどという記憶はない。確か文学遺跡を訪ねてのバス遠足をした。「ロミオとジュリエット」、「ハムレット」、「罪と罰」の映画は、文芸部で希望者を募り、団体で映画館へ繰り出したのだった。そういえば、文化祭にはなんと演劇までやった。そもそも私の通っていた中学校は演劇部がなかったから積極的な文芸部は自ら舞台に立つことを良しとしたのだろう。あの時わたしが演じたのは、電車に飛び込んで自殺する性同一性障害の女子中学生の役。死んでしまった後、あの世で自分のやってきたことを回想するという不思議なストーリーだったが。
そう、広くこの文芸という言葉をとらえるなら、史跡探索も、映画鑑賞も演劇活動も文芸と無縁ではない。今の私、40代半ばになっても10代の頃と大して変らないことをやっているなあ。ひとつのことを追求する熱意に欠け、関心の赴くままにあちらにもこちらにも手を出すという習性はどうにもならないもののようだ。そういうあちらこちらをなんとかまとめるべく日記を書いているといえないこともない。
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