たりたの日記
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2001年11月06日(火) |
旅日記/富士眺望とアウトレット |
紅葉台の展望台からの眺めは予想を遥かに越えるものだった。静岡駅から、御殿場から、これまでに富士山は何度となく見てきたが、これほど雄大で、大自然の力を感じさせてくれる神秘的な富士山ははじめてだった。
紅葉台の展望台からは360度の大パノラマが広がり、広い裾野にまさしく海としか形容できないような、広く深い樹海をかかえた壮大な富士が神々しくそこに在る。ぐるりと見渡してみれば、森林の中にうもれるようにして水をたたえた富士5湖や南アルプスの山々まできれいに見える。また、名前の通り美しい紅葉で、青木ヶ原樹海も裾野に広がる風景も緑一色ではなく、点描画のように、様々な色に彩色され、やがて来る冬を前に輝くような美しさを見せている。昨夜雨が降ったせいで、空気はひときわ澄み、紅葉した木々も生き生きとしている。こんな天気やこんな眺めはめったにないという。 我々はこういう恩恵に預かれるほど、日頃の行いがよかったかしら。日頃あまり当りが多くない私は友人2人の幸運に便乗させてもらっているような気がした。YOさんのカメラで富士山をバックに激写をし、またこの眺めをしっかり目に焼き付けて、山を降りた。
ところで、この紅葉台までの山道、車ではなかなかスリルのあるものだった。 鋪装されているのはほんの入り口のところだけで、後は車が右に左に傾くほどのでこぼこの細い道、場所によっては離合不可能なところもある。その上シーズン中の日曜日とあって、車は降りてくる車もひっきりなしに続けば、我々の後にはタクシーを先頭に上に行こうとする車がずらりと繋がっている。これはもう進むしかないねとなんとか上からの車を交わしながら上ヘ上へと登ってゆくが、果たして車を止めるスペースがまだあるかどうか疑わしい。ハラハラドキドキしながらもなんとか駐車場に着いた。思った通り駐車場はすでにいっぱいだったが、都合良く、出る車があり無事に車も止めることができたのであった。 「行きはよいよい帰りはこわい」と帰りの混雑を心配していたが、不思議なように下からの車は途切れていて、離合のために苦労することもほとんどなく、来た時よりも早いペースの帰路となった。
もう充分楽しみ、帰るはずの時間が近づいていたが、我々は予定していた御殿場のアウトレット行きもあきらめることはなかった。ここはYMさんは前に来たことがあったが、Yoさんも、私も話しには聞いて一度行ってみたいと思っていたところだった。この アウトレットも予想をはるかに凌ぐ、スケールの大きさで、ニュージャージーに住んでいた頃よく行ったアウトレットモールとすっかり同じ様子で、そこが日本ということを忘れてしまうほどだった。
数々の店の中から、ローラー・アシュレ−、タルボット、ランズエンドを選んで見て回り、最終的にはエディー・バウワーで、それぞれ買い物をする。買い物が嫌い、特にデパートが苦手な私であるが、売れ残りを集めて半値くらいで売り捌くこういったアウトレットの店は何か血が騒ぐ。またまた体内時計は狂ってしまい、帰りの時間への配慮がすっとんでしまったのは私だけだったのだろうか。戦利品をトランクに詰め車を出す頃はもうすっかり暗くなっていた。
ま、子ども達もお腹が空けば自分達でなんとかできるくらい大きくなっているので私たちはそれほど心配することもなく呑気におしゃべりしながら帰ってきた。9時過ぎに家に電話を入れると、子どもたちはちゃっかり寿司を出前して食べた後だった。鍋いっぱい作っておいた10人分のカレーでは間に合わなかったらしい。YMさんの男顔負けの運転のお陰でその日の内には家に帰りつくことができた。良い2日間であった。
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