たりたの日記
DiaryINDEXpastwill


2001年10月13日(土) 詩の投稿

今日は珍しく予定がなーんにもない日だった。
別に予定をいれようというわけではなかったが、しばらく訪ねていない、世田谷に住む伯母のところへ顔を出そうかなと思い電話をした。墓参りの時期なので、私たちが八王子の墓地まで連れていってあげることができる。
電話をかけると今日は用があるが、来週の日曜日に墓参りのお供をするうことが決まる。
さて、晴れて何もない土曜日。書いたり読んだりして1日をすごす。子供達はそれぞれ出払っており、夫も隣の部屋でコンピューターをいじっている。
前から書きかけてそのままになっていた詩を書き上げZamboaに投稿する。毎月15日が締めきりで、パスした詩は翌月の1日にUPされる詩のサイトZamboa
に掲載されることになっている。
投稿がサイト上でできるというのは私のような気紛れで、めんどくさがり屋には良い方法だ。原稿用紙は学校の宿題を思いださせちょっぴり緊張するし、がんばって書いても、封筒に入れてポストに持っていくあいだに、こんなことやめようと思ってしまうに違いない。そもそも新聞や雑誌にも旧式の方法で投稿ということをしたことがない。
すごく、感動した本でも、本の中に入っている読者カードに書くまではしても、どういうわけだかポストに入れた試しがない。
どうやら、書くという行為とそれを読み手に向かって手放すいう行為の間に何やら心理的な葛藤のようなものが生じ、思い切りのようなものが必要になるのだろう。そしてその思い切りは私の場合、わずかポストまで歩いていくという行為のために容易にしぼんでしまう。
とまれ、友達へのメールにしろ、掲示板の書き込みにしろ、この日記にしろ、投稿にしろ、「送信」のボタンをぽんと押すだけですむこの方法は 心変わりする暇なくて非常にいいのである。最近わたしは勇ましく思いきりがいい。

詩はパスしなければ人目に触れないことになるので、ここに書いておくとしよう。

  01・9・11

崩れ落ちた巨大なビルは
屍を抱えたまま墓場となった
仕立てのよいビジネススーツの男たち
かかとの高いパンプスの女たち
抱えているローンの心配
健康診断の通知
夕食の算段
日常が一瞬のうちに消えた

大統領は戦争を叫び
国旗が翻る
悲しみや不安を愛国心で束ね
闘争へ駆り立てようというのか

しかし明らかになった
世界は平和ではなかったと
正義はまやかしであったと
すべては崩れたビルディングのようであったと

飢える人々を横目で見ながら貪り食べていたのはわたし
死にゆく人々の叫びに耳をふさいでいたのはあなた
豊かな国に住む者たちの傲慢さ
歪んでしまった地球のSOS

テロリストは豊かな国々をねらい
豊かな国々はテロリストに報復する
攻撃は破壊を生み
解決への糸口は見失われてしまう

糸口はどこ
探さなくてはいけない
ほどいていかねばならない
そもそものもつれを手繰って

あなたは歩き
わたしは歌うだろう
あなたは叫び
わたしは祈るだろう

新しく死んでいった命たちと
長い間に死んでいった命たちをたずさえて
糸口をさがしながら
今日を生きるのだろう






たりたくみ |MAILHomePage

My追加