たりたの日記
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昨夜、夫は無事、出張先のオランダから帰ってきた。 何にしろ、出発したのが、NYのテロ事件の翌日だったので、オランダ行きの航空機は無事飛んだものの何だか心配だった。 お土産はチューリップの球根とチューリップのプリントのTシャツに、チューリップの表紙のノートとチューリップづくし、さすがオランダ。 すでにチューリップの球根は50個買っていたので、新たなオランダ土産の球根と合わせると、来春には100本のチューリップが咲くことになる。
出張の翌日くらいは会社は休みだろうと今日は何も予定をいれず、生協の注文もせずに、温泉でも映画でも付き合う用意をしていたのに、何といつもの時間に出勤らしい。私はぽっかり時間が空いた。外は雨、外出を迫られることもないし、庭しごともできない。雨を理由に買い物もスキップ。何にも縛られずに一日家に居れる幸せはそうはない。さて、ヨガを少しやり、お手抜き家事をし、パソコンの前に座りメールのチェック。いくつかのメールの中にマオさんからのものがあり、ミュージカル「森のおく」の歌詞のことだった。前に書いた、たけるとママが迷子の子猫を探しながら歌う歌で、ママの歌に続いて、たけるの歌う歌の歌詞を書いてほしいという依頼だ。この前同様、頭の中には何も浮んではいなかったが、やってみますとメールを返信し、さっそく取りかかった。 私に必要なのはインスピレーション。まず、精神を集中させるために黙想。それからピアノの前に座って、前回作った歌を歌ってみる。頭の中の舞台にたけるのママとたけるが浮び上がる。ママの歌に続いて、それとは別の方向性を持つメロディーが欲しい。ママの旋律はママのパーソナリティーを表わすとすれば、たけるのパーソナリティーを浮びあがらせるような メロディー。2つの違った性質の旋律がかぶるような感じで歌われるといい。ミュージカルのステージで2人が別々の メロディーと言葉をそれぞれが主張するように歌う場面がよくある。双方のエネルギーがお互いに影響されあっていて、身震いするような感じを覚えるあのディユエット、あんな歌が書けないものかしら、単なるハーモニーではつまらない。あくまでも、別の言葉、けれどもお互いの言葉は影響されあっている。異質だけれど、ひとつにととのっているような二重唱。
幸い、ママの歌はゆっくりしたフレーズでしかも初めの2つのフレーズは2拍分の休符がある。ママの歌い終わりにかぶさるようにたけるのフレーズを挿入することができる。しかも言葉はママの言葉を受けるような感じで、男の子らしい言葉をつなげていけばいい。ママの歌の部分を自分で歌いそれを録音し、たけるの歌をそれに合わせながら創っていった。途中で、マオさんに電話し、こういう創り方でいいか了承を得る。マオさんからOKがでた。マオさんの話しでは、ママ役の人ももたける役の人もすばらしい歌い手なので、それぞれの歌をじっくり聞かせたいということだった。
それならば、ママの2コーラスのソロに続いて、たけるの旋律をソロで入れるといい。たけるの旋律はあくまで、ママの旋律の対旋律として作っているものだから、このソロのところではママの旋律をフルートで演奏してもらうといいかも知れない。ソロにしては短いのが気になるが、2コーラス、同じ言葉で歌うか、場合によれば、新たに歌詞を加えよう。そして、ソロに続いて、先のママの歌にたけるの歌がかぶさる感じでの ディユエットが2コーラス続く。たけるの旋律はちょっとグレゴリアンチャント風になった。好みが出てしまうなあ。
はっと気がつくともう3時過ぎ、朝食はヨーグルトフルーツを食べただけだったのに、お腹が空いていることにも気がつかずに没頭していたらしい。 楽譜を書いて、マオさんにファックスで送る 。 さて、アイデアは悪く無いと思うが、音楽として良いものかどうかは自信ない。また、それぞれの歌を相手の歌がじゃましないで、両方がきちんと聞こえてくるかどうかも実際に歌っていただくまでは分からない。欠陥があるかも知れない。作曲担当のかおるさんとも相談したいところである。 今隣の部屋で「天使にラブソング2」をやっているのが聞こえる。高校生たちがミュージカルを創っていく場面だ。さて見てこよう。
今日は一日創造的なことをすることができて良い休暇だった。感謝!
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