たりたの日記
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はなみずきが咲いた。 去年はほとんど花が咲かずに心配したが、今年はこれまでの倍ほどの花だ。 6年前、ここへ越してきた時に植えたかぼそかったはなみずきが高くのび、枝を広げピンクの花をたくさん咲かせる。家の中からだと窓を埋め尽くすように花が広がっている。2階のベランダから見ると、上を向いて咲いているたくさんの花の視線がいっせいにあつまるようで圧倒される。 植え込みをするとき、やっとの思いで穴を掘ったほど、その地面は固く痩せていた。それなのにどうやってこのようにみごとに育つことができたのだろうと不思議に思う。 おおよそ樹木についての知識がなく、一昨年の夏、落葉にはずいぶん早い8月に、ちぢれて黒くなった葉がほとんど落ちた。花芽がつかないうちに葉が落ちたものだから、翌春は少しも花がつかなかった。はらはらと落ちる葉はいかにも木の病気を物語っていたが、どうすることもできずに幹に手を置いて、ヒ−リングした。ヒ−リング、それを私はひとつの祈りのように思っている。その人、あるいは動物でも植物でもそこに流れるエネルギーに自分のエネルギーを注ぎそこに願いを込める。すべてのものを生かしている命の源に、こうして触れているものに命を送ってくださいと癒してくださいと願う。 薬がなく、医者がいなかったころ、祈りを信じていた人々は今の私たちよりも自分を癒したり、人を癒したりする力に富んでいたに違いない。植物の持つエネルギーを見分け、それが人間の体にどういった影響をもたらすのかも知っていたのだろう。
仕事のない金曜日。今日は久し振りに植物たちと過ごすことができる。満ち満ちる命に触れよう。そこから流れ込んでくる命を受けよう。
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