サーモンピンク・フラミンゴ
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2010年11月15日(月) 細かい内容はさておき、私こういうものです という現象:前編

ここのところずっと というと大袈裟だな… たまに考えていることがありまして。
けっこうあれこれと考えているんですが、まだ、こう、鉄骨とかネジとかコンクリート用の砂とかをガラガラと集めてざっくりと置いてある状態で、建造物になっていない、という感じで、つまり簡単に言うとまとまっていないんですが。
うまく文章にできるかしらー。


「いじめ」って言葉があるじゃないですか。
あれ、ワタシが小学生の頃には、たしか、なかったんですよ。
ではどのようにしていじめに関する事柄を話していたかというと、

「最近、○○ちゃんがいじめられてるんだよね、××ちゃんのグループに」

なんて具合。だったと記憶しております。
いじめる・いじめられる、という現象はありました。フツウに。
しかし「いじめ」という名称はありませんでした。


ここで話はナナメに飛んで。


ワタシは学校が大好きなシアワセな子どもで、毎日そりゃあ楽しく学校生活を送っていたんですが。
今思い返せば、何がそんなに楽しかったのかちっともわからないんですが、学校に行って、友だちと会って、勉強して、休み時間に男子とフットベースしたり女子とおはじきしたり、そしててくてくと学校から帰る帰り道さえも楽しかったのです。
自分で言うのはアレですが、クラスでも人気者で、当時はリーダーシップも発揮してまして、そりゃまあ楽しかろうねとは思うのですが、ホントになんであんなに学校が好きだったのかよくわからないけど好きでした。

そのようにキラッキラしていたワタシでしたが、目立つし口は達者だし(ひとこと多いし)生意気だしってことで、おまけに「せんせーい、男子がまたサボってまーす」とか言っちゃうクラス委員タイプだったもんで、たまに男子から猛バッシングを受けましてね。
クラスにたいていひとりはいる番長タイプの子から目を付けられたりして。
で、今思えばけっこうな暴力もふるわれてました。
集中的にやられるんです。
番長には子分がいますから、複数対ワタシって図式でやられちゃう。

たぶんこれ、今なら「いじめ」って言われると思います。
当時から「いじめ」という言葉があったら、ワタシたぶん、

「最近のワタシのこれって、いじめなの? ワタシ、いじめの対象になってるの?」

って思い悩んだかもしれません。

が。

殴られたり蹴られたり物を隠されたりしても、まずワタシが負けず嫌いでしたから、「ちっくしょーーヽ(`Д´)ノ」としか思わなかったという気質的なラッキーがありまして。
自分が番長グループにいじめられている、という自覚さえなかったというのんきぶり。(でも今の世なら『いじめ』に分類されると思います)

上記の現象は、学校にいるときに、そのときそのときの流れで「じょりぃ生意気!」ってことでケンカっぽくなって・・・って感じで、ワタシにも非があるというか、強い口調でケンカ売ったり買ったりしているので、特に「ワタシいじめられてるー」という意識にはなりづらかったとは思うんですが。

しかし、ある日のこと。

確か小学5年生の、秋頃だったかしら。暑かった記憶も寒かった記憶もないので。そして春ではなかったので。
てこてことひとりで下校していたワタシ。
当時大好きだったM先輩の家の前をそろそろ通りかかる、というところで

ここで記憶がぶっつりなくなっておりまして

次の記憶は、M先輩の家の裏にある公園みたいなところで、男子5人に囲まれて、これから制裁を受ける、というワタシの状況であります。
なぜ公園にのこのこ呼び出されたのか、まったく記憶にないんですが、とにかくそんな状況。
「じょりぃ生意気だからみんなでボコっちゃう」ということになったようです。

さあ、これからヤられますよ、というワタシの心境は、日頃の強気はどこへやら「怖い」のひとことでありました。
この公園、ほかに人がいません。誰も助けてくれない。どうしよう。

今ならその場で「あら、いつもごめんなさい。日頃の憎まれ口は愛情の裏返しだから!」とかテキトウなこと言いながら走って逃げちまいますが、当時はまだ子どもですし、とにかく気が強くて負けず嫌いでしたし、
「ここで逃げるわけにはいかない!」とかね、気負った( ´_ゝ`)
番長だけでも倒す!とかね、気負った( ´_ゝ`)

で、男子チームに何言われたのかは覚えてないんですが、「あんたたちが悪いんじゃん」とかね、煽った( ´_ゝ`)

結果。

まずワタシは男子のひとりに、背負っていたランドセルをがっつりつかまれ動きを封じられまして。
4人からボコボコに蹴りを食らいました。
途中まではワタシも手足ばたばたさせて応戦したんですが、男子の放つ蹴りの強さと人数に「こりゃ無理だわ」と観念し、途中からは防御の姿勢をひたすら取るのみ。
男子のすっごく楽しそうな罵声を聞きながら「早く時間過ぎろー」とだけ思い、ぼこ ぼこ ぼこ。
途中からランドセルは解放されたので、「それ!」とばかりに反撃・・・は全然できず、うずくまって防御することしかできず。
ボコられていた場所がM先輩の家のすぐ近くだったので「M先輩に見られてませんように」ってのも必死に思ってました。

今思い返してみて「男子もなかなかたいしたもんだ」と思うのですが、顔は一切手出ししませんでしたねぇ。
あと、「殴る」ってのもなかったわ。
暗黙のルールってやつですかね。
男子同士だと、殴り合いもありましたし、プロレス技とかもかけてましたけどね。(ワタシも校内でケンカしているときは四の地固めとかされたことはありましたが)
このときは、首から下へのキック攻撃だけ。
多勢に無勢、男子に女子、という卑怯ぶりはありつつも、顔を攻撃しなかったこととおそらくキックもある程度加減したであろうことは評価したいところです。

制裁が終わって、とぼとぼと家に帰ったわけですが、このときの記憶も全然ないんですワタシ。
たぶん、心のシャッター下ろしちゃって、何も感じないようにして歩いたんではないかと。
泣きながら帰ったのか、ガマンできてたのか、それすら覚えてません。
ただ、ボコられてたときは泣きませんでした。それがまたかわいくないのねワタシ。

母が仕事から帰ってきて、事の次第を話しまして。たぶんこのときは泣いたと思います。家では泣き虫だったしワタシ。
そうしましたら、いつもは「子どものケンカには親は不介入」「じょりぃもひとこと多いよね」な母が、このときは怒る怒る。
この日はたまたま父の帰りも早かったのですが、父が母以上に怒りましてね。

「女の子に、男の子が寄ってたかって暴力とは、何事だ!」 てなことで。

やりくちの卑怯さと、あからさまな暴力に対して「このままではよろしくない」と判断したようです。
子ども同士のケンカの域を逸している、みたいな、そういう判断。

で、親は、そのボコボコメンバーひとりひとりの家に電話したんですよ。
ワタシは「やーめーてーーー」とか泣いて頼んだんですが、却下。
「他の子も同じ目に遭うかもしれないし、これはじょりぃだけの問題ではないんだよ」とか言われまして。

特にね、当時、番長格の男子の日常的な暴力と支配(今ならカンペキ「いじめ」になります)がモンダイになってたってこともあって(ワタシに対してだけでなく)、親の介入となりました。

ひととおり親同士の電話が済みまして。
ワタシとしては「ああ、明日はさらにヤられるかも・・・」とか、当然思うわけですよ。
子ども同士のルールみたいなの、ありますからね。
今度は「なんで親に言うんだよ!」って、ヤられるのが常でありますよ。
って文句言ったんですよ、親に。

そしたら親、

「間違ったことはしてないんだから、堂々としてればいいんだよ」

これね。
ワタシみたいに強くて単純な子どもには有効かもしれませんけどね。
人によっては「そんなー・・・(つд-。)」ですよねえ。
てか、このときはワタシも、ヤられたばっかりでダメージから立ち直れていなかったもんで、「そんなー・・・(つд-。)」って思いました。
いつもはそれでがんばってるけどさー。(てか、がんばりすぎて嫌われる)
また今日みたいなの、怖いー。

それに実はワタシ、ものすごく自分に自信がなくなってしまっていたんです。
まったく歯が立たなかった男子の強さ。
うずくまって時間が経つのを祈るしかできなかった自分。
「ワタシなら大丈夫!なんとかできる!」とシンプルに何の根拠もなく自信を持っていたワタシでしたが、今日全然大丈夫ではなかったし、なんとかどころかなんにもできなかった。
ワタシ、弱い。
そしてなにしろ、怖かった。
怖いと思う自分がまたなさけなくて、このときのワタシには武士的な「恥」という気持ちばかりでございました。

そんなわけで、めずらしく「明日学校行きたくないよ・・・」と、口には出さずにくすんくすん考えていたんですが。

夜になって、お客さまが突然いらっしゃいまして。
誰かと思ったら、ボコボコチームのひとりだった、T君とT君のお父様でした。

ワタシ、T君てやさしくてかわいくてかなり好きだったので、この日のメンバーにT君がいたこともショックだったんでございますよ。

ふたりが何しにやってきたかと言いますと、謝りに来てくれたのでした。
親同士の細かいやりとりは忘れまして、ワタシが今でもハッキリと覚えているやりとりがこちら。

T父「ほら、おまえも謝れ!おまえがやったことだ!」
T君「・・・ごめんなさい」
T父「ちゃんと頭下げろ!」 T君の頭をぐいっと押すT父。
T君「(頭をぐいっとされながら)ごめんなさい」

T父「女の子はな!かわいがるもんなんだ!殴ったり蹴ったりするもんじゃない!やさしくするもんなんだ!」

幼心に、T父のこの言葉にじーーーんと感動するじょりぃ。

ワタシ、当時は気持ちとしては男子みたいなもんだったので、女の子扱いされるのとか嫌いだったんです。
が、この言葉にはいろんな意味でじーーーんとしましてね。
ワタシも女の子のことはかわいがろう。やさしくしよう。とまず思い。
そして、ああ、ワタシって女の子なんだな、ってのもなぜか深く思いました。
そしてそれは、イヤな感情ではなかったのでした。
今でもこの「日頃は女の子扱いはすごくイヤなのに、このときはなんかうれしかった」という不思議な気持ちをたまに思い出します。

翌日、またヤられちゃうのを覚悟しながら登校しまして。
しかし、予想に反して、男子は何も言ってきませんでした。
当然「昨日はごめんな」とかもありませんでしたが。
T君が謝りに来てくれたことは、T君の立場を考えて、クラスの誰にも言いませんでした。(今度はT君がボコられちゃうし)(たぶんワタシよりもひどく)

その後はワタシも反省し、番長グループとも仲良く・・・なんてことはまったくなく、相変わらず小競り合いはしていたんですけども。
呼び出されて多勢に無勢、ってのが二度となかっただけで、あとはすべて元通り。(要するにたまに校内ではヤられた)


昔語りが長くなりましたが、何が言いたいかといいますと、
今の世の中で、ワタシが5年生で、「いじめ」という言葉が立派に一人歩きしている状況で同じ目に遭っていたら。
やっぱりワタシは考えてしまっていたと思います。
「ワタシは『いじめ』に遭っているの?」と。
で、「男子とケンカして負けちゃったワタシ」「クラスでたまに(自分が生意気なせいもあり)制裁や報復を受けているワタシ」という具合に、起こっている現象や状況をそのままとらえるのではなく、
「ワタシ、いじめの対象になっている」
と考えてしまっていたかもしれないな、と思うのであります。
そして「いじめの対象になっている」ということを、非常に恥ずかしがるんじゃないかと思います。
起こっている現象そのものよりも、「じょりぃはいじめに遭っている」という括りに参ってしまいそうです。


上記の男子対じょりぃの図式なんかは、いじめというよりはケンカの発展形みたいなもんですが(なにしろワタシ本人に「いじめられている」という意識が皆無でしたので)(少し鈍かったのワタシ)、6年生になってからの女子のボスがヤったアレは、今でいう「いじめ」だったんではないかしら、という話も、長くなりついでに。


と思ったら、「あんた、長すぎでこれじゃアップできないよ」と日記エディタに怒られました( ´∀`)アハハー
ということで、


つづく( ´_ゝ`)すんまへん


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