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2007年07月07日(土) ■ |
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「叱る」と「怒る」 |
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「褒めて伸ばす」のが良い、なんて話を聞いたんですが、それほんまかいな、と思ってしまいました。褒める=伸びるっていう図式の意味がわからないんですよね。「褒める」ことは「評価すること」です。その人の価値基準に合致したから褒めるっていう行動が出来るわけで、それを続けていったら、自分好みの人間しか育たないような気が……。
そう思ったのは、会社の会議の席でだったのですが、今日のテーマは「叱る」についてでした。叱ることは大切だけど、感情的になってはいけない、というのが会議の結論で、誰だってそう思うはずです。実際にはなかなか。
正しく「叱る」ためのいくつかの指針;
・相手の人格を否定することなかれ 「こんなことも出来ないなんて、お前はバカだな!」 ⇒論理的におかしく、意味不明。 これではただ傷つける以外の効果が無い。
・否定語のみを使うことなかれ 「ダメ」「〜してはいけない」 ⇒じゃあ何をしたらいいのかがわからない。同じミスの元。
・過去にさかのぼることなかれ ⇒「今、ここで」の行動を修正するほうが早い
・耳の前に門を構えて「聞く」ことなかれ 「言い訳なんかするな!」 ⇒なぜ失敗に至ったかの経緯をしっかり聞き取る。 「言い訳に“聞こえる”」のは「聴いて」いないから
・「正しい行動」と「間違った行動」をセットで伝えるべし ⇒「こうじゃなくて、こうする」が無いと同じミスをする。 何度言っても直らないのは、叱る側のミス
・短い言葉ではっきりと、分かりやすく言うべし ⇒何がいけないから、どうするべきかのみを伝える。 「説教」は結局何が言いたいのかわからなくなる。
日常では出来ないんですよねぇ。 有名なパラドックスにこんなのがあります。
「お前はバカじゃないって言ってるだろ、このバカやろう!」
・・・これは「怒り」。叱るとは違うので。
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