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2010年07月22日(木) スクールカウンセラーは教師集団になにをするのか?

金剛出版からでている『臨床心理学』の最新号(10巻4号)に小論を掲載していただきました。「学校でコラボレーションの視点をいかす:大人の問題としての子どもの問題」という題目です。「スクールカウンセラーと親と教師」という特集のなかのひとつです。

特集担当の森岡先生の文章をみると、主に力点が置かれているのは親への面接のようではありますが、私は学校教師について書いてみました。ご興味がおありの方は、お読みいただき、感想などいただけましたら幸いです。

本論に書かれているような「チーム支援」や「コラボレーション」については、どうも制度的な話や、規範的な話(例えば、コーディネーターはこう動くべきだとか、校長のリーダーシップが大切だといったような)が多くて、現実にそれがどのように遂行されたのかについて記したものがなかなかないという印象をもっています。

実際、うまくいっている学校がある反面、「(導入された)初年度はうまくいっていたのだけれど、翌年からはもとに戻ってしまった」だとか「そもそも取り組もうとされていない学校がある」といった声がよせられることも多いのが実情だと思います。学校心理学の枠組みのなかでも、チーム支援ができるならそこに働きかけるが、できなければIPに直接支援をするというのが手順になっているように、つねにチームでやるということを前提にできるわけではないでしょう。

何が緊急を要することで、何が長期的な視野にたってやることなのかの区別は重要です。しかし、多くのリソースが失われているところでも子どものために何とか大人が手助けできる状況をつくらねばならないのが私たちの仕事だとしたら、具体的なインタラクションのなかで学校のなかで何が起こっているのかを考えていく必要があるのだと思います。

個別具体の事例に則して考えていくことを通じて、システムが浮かび上がってくるようなそんな記述をこれからも目指していきたいです。




*なお、本文中に誤字が散見され、やや凹んでいます。峯本先生、大変失礼しました。下記のとおり置き換えて読んでいただければ幸いです。
p 530,左最後の行
誤:峯元
正:峯本

p532 左 事例の後の段落、11行目
誤:A先生が授業中は静かにできるのだから、それ以外の
正:C先生が授業中は静かにできるのだから、それ以外の

p534 右 最後の文献
誤:山野則子・峯本耕治、編著 (2007).スクールソーシャルワークの可能性:格好と福祉の協働・大阪からの発信 ミネルヴァ書房
正:山野則子・峯本耕治、編著 (2007).スクールソーシャルワークの可能性:学校と福祉の協働・大阪からの発信 ミネルヴァ書房



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