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2005年12月29日(木) 掃除の視覚的な組織化

今日は大掃除(というほどでもないが)。家族療法.comの管理人さんを見習い、相方に家の図面と、掃除すべき箇所とその手順を書き込んでもらい、終わる毎に塗りつぶしていく。以下では、「掃除」という出来事を組織化するために、この「掃除マップ」というオブジェクトが果たす役割についてみていこう。

掃除に限らないが、自分が次にどの作業をやればいいのかがわからなくて手持ち無沙汰になってしまうことがある。これは本人も疲労感がつのるし、仕事自体の能率も悪くなる。

たいていの場合、ものの片付けのような活動では、指示者とフォロワーという役割関係がはっきりしているので、手持ち無沙汰にうろうろしている人は、指示者が適切に対応すればよいということなのだが、掃除ではしばしばそのような指揮系統がはっきりしないことがある。駅のホームや、デパートの売り場などにおける即興的な列の形成とも似ているかもしれない。

その点、視覚的に構造化されることで、自分の動き方がわかるのでやりやすくなる。また、塗りつぶしていくことで達成感も得られる。

もうひとつ良いのは、いちいちあれしろこれしろと手順を説明してもらっていると、その場で手順を理解しなければならない。聴覚的情報は、通常、頭の中に残りにくい。その点、視覚的に残っていれば、いつでも参照したいときにその場所にもどってみることができる。これは先述のような指示者とフォロワーという役割分業がはっきりしている活動においても使えるだろう。というのも、常に多くのフォロワーから「これはどうしたらいいの」という質問を受け続けることは、指示者にとって大変なストレスになるからだ。「前に言ったじゃないか」「あれじゃわからない」ということも起きやすくなるだろう。

ただ、マップは現実の我が家の掃除という出来事を、ある観点から表象したものにすぎない。つまり何かを見えやすくすると同時に、なにかをインビジブルにしていることには注意しなければならない。今回でいえば、おしむらくは、時間的な順序関係も構造化されているとよかったということになるだろう。つまり、換気扇の掃除と、エアコンの掃除と、どちらが早くやればいいとかそういうことだ。のだが、これは今回、この家になってはじめての大掃除だったから、やってみないとわからない部分が多かったのでしょうがない。

ま、要するに、ちょっとは楽に掃除できましたってことで。


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