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2004年12月05日(日) 熟達者、自プレーを語る

昨日は立命館と関西学院が甲子園ボウル出場をかけてプレーオフを闘い、立命館大学が2年連続で甲子園ボウルに出場を決めたらしい。

アメリカンフットボールに興味ない人にはまったくどうでもいい話だが、立命館の選手は、その動物的なセンスと肉体の能力を評して「アニマル・リッツ」というニックネームがついている。

僕は卒業論文ではアメリカンフットボール選手がどれだけ熟達化にともなって状況判断能力を向上させるかに興味をもって、それをあつかっていた。

当時の指導教官が「そんなんするんやったら、オールジャパンくらいつれてこなあかんなー」と言った言葉をまにうけて、僕はつてをたよって当時のオールジャパン級のスター選手を被験者に集めてしまった(指導教官のほうがびっくりしていたようだ)。

で、そのなかに当時からアニマルリッツの代表格のようにいわれていた選手も含まれていた。彼らの内省報告はすごい。どうしてプレーを判断しているのかと聞くと、そもそもそういうことはしていないというのである。とりあえず、前をみてボールのあるところにいく、それだけである。

アメリカンフットボールをやっていなくても、かなりの高評価をえられる選手になれたであろうリッツの選手たちは、僕らが想像できる範囲をこえた次元でものをみているらしかった。

対照的に、当時、強豪校の仲間入りをはたした東京大学の選手に内省報告をもとめると「まず〜をキーマンとして、彼が○○すれば〜と、○すれば〜〜というふうに動く」というように、きめ細かく自分の判断の根拠を理路整然と語っていたのが印象に残っている。

僕らがなにかをできるようになる過程では、しばしば自分自身で自分自身をコントロールするための言葉を僕らは使う。「前で前で」とか「もっと歩幅をひろげて」といったような格言めいたものもあれば、システマチックな語りの場合もある。

いずれにせよ、類い希なる運動能力を武器にした立命館と、体力的なハンデを知力でカバーしようとした両チームは、自分のプレーについての語りも好対照なんだなーと感心したものであった。

まあ、当時は当時でおもしろかったのであるが、適当な実験するよりも、もっとこういう内省報告とよばれる話をきいておけばよかったと思う今日この頃である。





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