2004年09月06日(月) |
「ブラフマンの埋葬」/小川洋子 |
前から(なぜだか)読みたくて読みたくて、やーーっと読みました。
主人公「僕」のブラフマンに対する視線や愛情(気持ち)の描写が文章からにじみ出るようで、今ペットを溺愛しつつ暮らしている私はいちいち「うんうん」と共感してしまいました。 ブラフマンが結局何の動物なのか?とゆう疑問もあるようですが(最後まで分からないのです)、私は ・なでると毛がすべすべしていて ・何でも齧ってしまって ・尾が長く泳ぎが上手で ・人の話を聞くときは、その人の目をじっと見て聞き ・すぐまるまって寝てしまう これでブラフマンの説明は十分なんじゃないかと思います。
しかし・・・小川洋子さんの、四季折々の風景や周りの景色の様子などの描写が本当になんと細かく繊細なことか!!感嘆いたしました。 読んでいても「創始者の家」や周りの情景は鮮やかに頭に浮かび、本当に楽しく読めました。 最後はとてもあっけなく、せつない終わり方だったけど、とても暖かい本でした。
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