徒然ハトニッキ
(映画編)

はとの不定期映画鑑賞日記。

2006年10月02日(月) 素晴らしき哉、人生!

監督 フランク・キャプラ
脚本 フランセス・グッドリッチ、アルバート・ハケット
出演 ジェームズ・スチュワート、ドナ・リード、リオネル・バリモア
1946年 アメリカ

古きよき時代の名画が著作権フリーとなったおかげで続々とDVD化されている。
著作権を所有する映画会社と日本のソフト販売会社の間では揉めているようだが、私たちにとっては昔の素晴らしい作品を手にする機会が容易になって嬉しい限り。
思えば映画を好きになり始めた高校生の頃、新潮文庫の「名画100」を片手に『観たい名画リスト』を作成しレンタルビデオ店に通ったものです。
小さな町のレンタルビデオ店には置いてなかったもの、当時観たけれども内容があまりよくわからなかったもの、ビデオテープの状態があまりよくなかったもの、手元に置いて繰り返して観たいもの…そんな沢山の名画DVDどれもこれもコレクションしていきたい。

まずはずっと観てみたかった名作『素晴らしき哉、人生!』から。

…主人公は賢くて夢に溢れていた。しかし周囲の状況によって思い描いた夢を諦めて生きていかなかればならなかった…

この主人公を観て、つい最近終了したNHK朝の連続ドラマ『純情きらり』を思い出した。おそらく『きらり』の脚本家はこの映画をかなり意識していたんじゃないかと思われる。

物語はとーっても理想主義的な感動作品で、あらすじだけ語ったら日本のしょーもない偽善ドラマとかわらないような気もしなくもない。それだけ今の世の中こういう内容はまともに映画にならんのではないかと思う。
それがこの時代の映画の持っている生真面目な演出、構成(丁寧でわかりやすい伏線の張り方、俳優のハッキリとした演技等)が観る者に真っ直ぐな感動を与えてくれる。
なんだかそういうのってとても気持ちよい、心地よい。
今のヘンテコな演出とか演技とかをよしとする日本映画をありがたがる人達にもっとこの時代の映画を観ろよ!って言いたくなるよ、ほんと。

ただやっぱりちょっと”アメリカの良心”臭が若干鼻につかなくもない。
毎年アメリカではクリスマスにこの作品がテレビ放映されているそうで、成程こういう精神性をアメリカ国民は刷り込まれているわけねーなんてうがった見方もしてみたりして。

ヒロイン役のドナ・リードがとても美しい。
ラブシーンといっても抱擁とキスくらいなんだけど何だかとってもドキドキする。

原題はIt's A Wondeful Life
この邦題は結構好き。




 BACK  INDEX  NEXT


はと [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加