2006年04月24日(月) |
君とボクの虹色の世界 |
監督・脚本・主演 ミランダ・ジュライ
非常に”アート的”な映画作品だと思う。 この作品自体がミランダ・ジュライのインスタレーションといった趣。 映画に対して”アート系”というとある種の傾向にあるミニシアター系作品を指すけれども、この作品は本当にミュージアムでのインスタレーションに近く、より現代的なアート作品という感じ。
何人かの登場人物が登場してそれぞれが関係性を築くけれども、それは物語の展開としてではなくてこの監督であるミランダ・ジュライの表現の手段としての展開なので物語として閉じていない。
キャンディカラーの色彩で撮られたこの作品は一見少女趣味でポスト・ソフィア・コッポラと揶揄されているようだけれども、この中に登場する人物やエピソードは結構エグい。そして映画を製作していくうえでの制約とか常識みたいなものに縛られている感じも無い。
11人の登場人物全員が皆しょーもないお馬鹿なのだけれども愛さずにはいられないチャーミングさも持っているので「なんなのこれ!?」と思いつつも憎めない感じの作品。
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