縁側日記  林帯刀





2005年10月10日(月)  長雨。


家へと続く細い坂道をのぼると、
甘く腐ったようなにおいがただよっていた。
庭の無花果だった。
家の中にいても、同じにおいをかぐことがあった。
そのときはあまり気にしなかったのだけれど。
上に伸びすぎた柿の木の実も、
鳥たちにまかせきりになっている。
ときどき屋根から大きな音がして、
それはたいてい鳥が飛んでいるうちに落とした柿だったりする。
拾ったほうがいいだろうかと過ごすうちに、
また別の鳥が食べてしまうので、
屋根にあるのはへただけになってしまう。
柿をとっていくのはたいていカラスで、
他の鳥も来ているようだけれど、
あまり声が聞こえない。
無花果の木からはたくさんの鳥の声と気配がするから、
体の小さい彼らにとっては無花果のほうが食べやすいのかもしれない。





秋の長雨でしょうかね。
ここ何日かぐずぐずした天気ばかり。
彼岸花が終わって、これからはコスモスでしょうな。
それから紅葉かな。
いい季節であります。
湯治に行きたい。





自分の詩の原点は「漢詩紀行」かもしれない。
もう十五年も前の話。





マラソンを見ながら「宴の始末」を読んでいたら、
(こっちに入ればテンポはよくなると思うよがんばって読むのだKさん)
なんだか聞いたことある歌が。
しかも好きな感じだとよく聞いたら、
「THE POLYPHONIC SPREE」のゲームで流れるあの歌だった。
ゲームやったときも好きだと思ったけど、
やっぱりいいな。
CD買うか?
書店で探しても探してもない本もあるし、
CD屋で探しても探してもないCDもあるし、
あまにょんでまとめて頼んでしまおうか。

栗コーダーカルテットを聞きながら眠りたい。





「裏庭朗読会」まであと5日。
聞くに徹するべきかどうかに迷っている。

ってえかさ、行ったら絶対読みたくなるんだよ経験から言って!




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