あおい世界
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2013年09月25日(水) 本■妄想とアーケードとことり。

予約の順番がまだだったので、
また図書館の棚から小川洋子さんの本を2冊手にしました。

まずは 『妄想気分』。
読み始めてエッセイだったことに気付きました。
こんなに読書にはまる前は、
本といえば、実用書かエッセイが好きだったあたし。
小川さんの本を数冊読んだ後でしたが、
エッセイも小川さんのイメージを壊さない、
そのままの方でした。

次に 『最果てアーケード』。
前に読んだ 『ブラフマンの埋葬』 と似ていて、
異国を思わせる雰囲気。
『ブラフマン〜』 が部落の管理人だったように、
『最果て〜』 はアーケードの大家。
語り手はその大家の娘なのですが、
レース屋、義眼屋、輪っか屋というドーナツ屋、
紙店、ドアノブ専門店、勲章店、軟膏屋…と、
ちょっと変わったお店の店主たちと、
その店に関係する衣装係、百科事典のセールスマン、
元体操選手、遺髪専門のレース編み師…と、
ちょっと変わった面々が繰り広げる、
何とも静かで温かい、いくつものストーリー。
くすりと微笑ましいものもあれば、
きゅんと心痛む事柄もありました。
だんだん小川ワールドが分かってきたって感じです。

そして最後に、予約していた 『ことり』。
これも主人公はゲストハウスの管理人。
そして特殊な能力を持つ兄と小鳥にまつわるお話し。
どこかせつなくて、でも優しくて、穏やかな日常。
小川ワールドは現代的ではない、
どこか奥深い西欧の田舎を思わせる雰囲気が漂っています。
どれも似てると言えば似てるのですが、
しかしどれもそれぞれに個性があって素敵な作品です。


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