あおい世界
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2012年07月04日(水) |
本■無菌病棟と神田川とドール。 |
書店で平積みになっていた本が気になって仕方なかったので、 図書館に予約しました。 加納朋子さんの 『無菌病棟より愛をこめて』。 2010年6月、突然急性白血病と告知された作者の壮絶な闘病記。 緊急入院し、抗癌剤治療、転院そして実弟からの骨髄移植。 緊迫した実話のはずなのに、作者の明るさというか、 前向き思考の考え方のせいか、暗さを伴わない記録になっています。 でもやっぱり相当重大な出来事なので、要所要所で泣かされました。 彼女を取り巻く家族(特に旦那様や姉妹弟)がまた素敵過ぎるくらいいい人たちね。 それなりにいろいろもあるはずだろうけど、 この作品の中では暗さが出てこない、不思議。 5年生存率は3分の1と言われているので、 まだ発症して2年だから再発とか心配でしょうね。 あたしもこのところ乳がん検診でグレーなままなので、 この手の内容は放っておけないのです。 どうか加納さんが再発せず、完治しますように。
次に、前回から気に入っている豊島ミホさんの作品を2冊。 『神田川デイズ』 と 『ぽろぽろドール』。 まずは 『神田川デイズ』。 大学生6人のそれぞれの生活にスポットを当て、 6話で構成されていますが、ところどころ他の話の人物が顔を出します。 同じ大学の匂いがプンプン。 総体的には不完全燃焼の大学生のあれこれ。 実際、現実に満足している大学生っていうのは少ないと思うので、 その不安定さがよく伝わってきました。
そして 『ぽろぽろドール』。 人形にかかわる6つの短編集。 人形の髪が伸びるとかいう霊的なものではなく、 人形に夢中になってしまう人の心の動きが表わされていました。 誰しもが小さな頃、お気に入りのお人形があったと思いますが、 それの大人版だったり、過剰版だったり…。 中にはぞぞぞっというものもありました。
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