あおい世界
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昨日の朝寄った時は、まだ静かに寝ていた父。 最近は早起きしなくなりましたね。
夕方寄ったら、庭で菊の芽付けの続きをしていました。 今日は父の担当医が外来の日だったし、 痛み止めの錠剤が無くなっていたので病院に行ってきたそうです。 点滴をしてもらったからなのか、少し体調が良かったみたい。 帰宅し、コーヒーを飲んだ後、庭に出たそうです。
父のそばに行ったとき、 朝に晩にありがとね。 って言われました。 それはちょっと意外な言葉でした。 調子が悪いと、いつも以上に口数が少なく、 あたしが実家を訪れている理由が分からなくなっているのではないかと、 思い始めていたところだったのです。
お礼を言われたいわけではなく、 兄貴みたいにお金を使って何かをしてあげることができないあたしは、 ただ単に父が心配だから、父の顔を見たいから、 会いに行くことしかできないと思っているだけなんですけど、 そのことを父が言葉で表現してくれたことがすごく嬉しかったのです。
先週の木曜日、あたしと一緒に菊の芽付け用に作った土には、 ずいぶんたくさんの菊の芽が挿してありました。 それぞれ一列ずつ違う種類のようで、名札みたいなのが挿してありましたが、 最後の一列に挿す名札をあたしに書いてと頼んできました。 赤・小菊 と言われた通りに書いたら、少しして間違っていたことに気付いたらしく、 もう一枚、 黄・小菊 と書くように言われました。 それ以外は、父がもっと元気な時に自分で書いたであろう札が挿してありました。 今は字を書くことも覚束ないようです。
今朝も父は静かな寝息で眠っていました。 逆に、朝から大量の洗濯をしている母の瞼はとても腫れていました。 男子用トイレの足元のカーペットが濡れていて、 その部分がめくり上げてあったので、何となく察しは付きました。
点滴を受けてきたからなのか、 昨夜の父はいつも以上に頻繁にトイレへ行ったようです。 そして今までは汚すことなんて無かったのに、 昨夜は行くたびにパジャマや下着を汚してしまい、 しまいには足元のカーペットも汚してしまったそうです。 心臓疾患のある母は、本来、安眠剤を飲んで眠る人です。 その母が父の呼吸が心配だからと安眠剤を飲まずにいるので、 ここ何日もきちんと睡眠が取れていないところに、 昨夜のようなことが起きてしまい、寝不足のピークになってしまったのでしょう。 朝方、動悸が激しくなり、とりあえずニトロを服用したとのこと。 朝食よりも何よりもとにかく薬を飲もうと思ったら、 昨日一日、薬を飲んでいないことに気付いたそうです。 薬を飲まなかったせいもあるでしょうが、 母の疲労はマックスになっているのでしょう。。。 心臓だけでなく、 前々からなかなか治らないでいる膀胱炎も悪化してきたようだと言います。 明日、父の担当医が外来の日なので、父を病院に連れて行くと言う母。 そして、父の入院を頼んでみようかと思うと言い出しました。 自宅で看取りたいと言っていた母が、 ここまで言うのだから、よっぽど体調がすぐれないのでしょう。 父が退院して3週間。 痛み止めを処方されている父よりも、 四六時中、身も心も休まらない72歳の母の負担がどんなに大きいのか、 今更ながら感じます。 しかし、今になって父が入院を受け入れるかどうか、 あたし自身、もっともっと母の力になれればいいのでしょうけど、 そうもできない現実。 最初にホスピスの話が出た時、 母の体力と気力については確認していたわけですが、 想像と実際では違かったという事実を受け入れなくてはいけません。 お母さんの好きなようにしていいんだよ。 そう言うしかありませんでした。 それでいいと心から思っています。 後ろ髪引かれる思いで、朝、会社に向かったわけですが、 一日中、様子が気になって仕方がありませんでした。
夕方、また実家へ寄りました。 日中、正直に父に疲れていることを話し、 母自身も時々ソファに横になったと言ってました。 それでも父はトイレに行きたくなると、寝ている母を起こし、 付き添うように言うのだそうです。
母は明日、父が点滴を受けに行きたいと言えば連れて行くけど、 そうじゃなければ行かなくてもいいかもと言い、 病院に行かなければ入院の話もできないのではないかと聞いたあたしに、 もうちょっと頑張れそうだからと微笑みました。 朝より幾分睡眠が取れたせいか、そんな風に言っていましたけど、 ちょっとの仮眠で取れるような疲労でないことは分かっています。 ましてまだ続くわけですから。。。 日に日に弱る父と同じように、母も日に日に辛そうになってきています。
例えばあたしが夜、実家に泊まったとき、 母の代わりに父と同じ部屋で寝たとしても、 多分、日頃のあたしからして、あっという間に熟睡してしまうような気がします。 (介護人、失格ですが、あたしも毎晩睡魔に襲われているのです) 例え、父がトイレに行くときに起きれたとしても、 トイレでのあれこれを父が娘に託したいとは思えないのです。 これは母も同意見。 やはり妻である母にだから甘えられることのようです。 母もそれが分かっているから、もう少し頑張りたい気持ちになるのでしょうか。
検索WORD = 父の病−
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