あおい世界
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母の病気に対しても治療に関しても医療費に関しても無知なあたしたち。 発作さえ起こさなければ元気な母は同室の人たちと話に花が咲くようです。 咲くのはいいのですが、手術代のことで不安に陥ってしまったみたいです。 最終的には2回ではなく3回手術が必要ということ。 1回の手術が高額であること。 それを気にし始めたようです。 高度な技術と設備が必要な手術だもの高額でも当然です。
無知故に、 入院したと聞かされたときは当ての無い不安に包まれましたが、 無知故に、 思ったより元気な母に会って胸を開かずともできる手術に感動し、 単純に安心していました。
昨夜、兄貴から電話があり、 父との3人で今夜、緊急家族会議を開くことになりました。 その3回の手術を受けてもらうための準備を話し合います。
67歳の母には、まだ老人医療が適用になりませんので、 高額医療費のこと、母が掛けている保険の適用内容などを調べて、 手術代にどのくらいかかるのか、 高額だった場合、それをどうやって捻出するか。
自分に多額のお金を掛けてまで手術をすることを一番気に病むのは母です。 でもあたしたち家族は、それで元気になれるなら3回とも受けてほしい。 当たり前に母には元気になって家に戻ってきてほしい。 勝手なわがままかもしれないけれど母を失いたくない。 相方がいない状況で、 娘二人の成長を同じ気持ちで喜んでくれるのは母だけなんだもの。 これからも一緒に感動してほしいんだもの。
どうしても母の顔を見たくなり昼休みに病院へ行きました。 ちょうど道路も空いている時間帯なのか15分で到着。 母は昼食を食べ終えていたので、 あたしは持参したお弁当を黙々と食べました。 食欲はないのに、 食べていないと口や頬がぶるぶる震えて泣き出しそうになるからです。 兄貴に話したことと、ほぼ同じことをあたしにも話す母。 それを、あたしは顔色を変えないように淡々と聞きました。
もう、鎖(24時間点滴)に繋がれて、檻(病院)の中にいるのと同じなんだから、 何も考えずに、おとなしくしてなさいよ。
ぶっきら棒に言うのが精一杯でした。 笑いながら頷き、肝が据わったかのように落ち着いている様子の母を見て、 あたしも冷静になれました。
夜、ベッドの中で両脇の寝息を確認したあと、とめどなく流れる涙に、 自分の弱さと甘さを感じていたあたしは、 母のそんな姿を見て、逆に励まされているのです。 頼りないったらない。
私が笑っていれば、みんな安心するでしょ?!
そういう母はきっと一人の時にどーんと落ち込んでいるのでしょう。 現に昨日から血圧が高いらしいし。
まずは母を安心させるための材料を取り揃えて、 家族が一致団結しなくてはと思っています。
検索WORD = 母の病−
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