あおい世界
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相も変わらず、朝も夜も何かにつけて喧嘩をする姉妹。 専売特許なのだからと、放っておけばよいのかもしれませんが、 言い争いを聞き流せるほど余裕のないあたし。 そんなあたしが加わると、ますます泥沼化して、 女だらけのヒステリックな声が充満していきます。
昨日もそんな夜でした。 仲良く、機嫌良く遊んでいても、 お風呂だからと後片付けを促すと途端に動きが鈍くなる。 お互い相手にも片付けさせようとする、その言い方がきつい。
いつものことながら、あたしもまた、金切り声で叱ってしまいました。 叱る。。。。 いえ、自分の思うとおりのペースに進まないから、 あおってしまっただけかもしれません。 あたしが叱る言葉に対して娘たちは言葉を失っています。 それをあたしは、 無視しないで返事をしなさいと拍車をかけてしまいました。
プイと、自分だけ先にお風呂に入っていると、 後から二人で入ってきました。 入ってくるなり桜は、 両手を腰に置き、じっとあたしを見据えて、冷めた口調で言いました。
ママさぁ、子供の気持ちわかってないでしょ。 ママさぁ、怒りたくないんでしょ。 桜ね、ママに怒られるの嫌なの。 どうして、ママはそんなに怒るの?
ひるむことなく淡々と訴えてくるなんて初めてのことです。 今まで大きな声で怒鳴っているあたしを、 冷めた目で見ることはあったものの、 今日こそは言いたいこと言ってやる! そんな雰囲気なのです。
動じる訳にはいきません。
ママさぁ、怒りたくて怒っているんじゃないんだよ。 いつも言うけど、一回で分かってくれないからでしょ。 何回も言わないとだめださ。 仕舞いには二人で喧嘩を始めるし、ママの言うことに返事もしないし。 怒られなくないなら、 一度言われたことは二度と言われないようにしたらいいんじゃない?
そんな感じのやりとりをしまして。 あたしは自分だけ洗って流して温まって、さっさと上がりました。 さすがに桜と桃は、仲良く共同で洗いっこや流しっこをし、 いつも浴槽で遊ぶのにそれもせずに上がってきました。
風呂上りも手伝わないつもりで、髪を乾かしていたあたしのところに、 真っ裸の桜がやってきて、今度は申し訳なさそうな声で謝ってきました。
あのね、桜ね、いつもね、ママに怒られるとね、 何も言えなくなっちゃうけどね、 今日はね、思っていることをね、言いたかったの。
桜が思っていることを言ってくるのはいいんだよ。 さっきみたいに、こう思っているとか、こうしたいとか。 そして、話し合いをすることによって、 ママが間違いに気付くことだってあるかもしれない。 だから、自分の思いを心に貯めずに、さっきみたいにお話していいよ。 でもさ、話し合いをした結果、今日はどう? ママが間違っていた?
桜が間違っていた。
自分が間違っていることに気付いたら、 謝ればいいんだよ。 自分の間違いを認めることも大事なんだよ。 ママが間違っていたら、ママが謝るから。 いい?
そして、ぎゅーーーってしました。 6歳の娘を相手にそういう会話をするようになるなんてびっくりしましたが、 成長したのだなぁ、と内心嬉しかったりもしますし、 油断できないなぁ、とも思います。 風呂場ではまるで女対女でしたよ。 うぅぅぅぅ、末恐ろしや〜〜。
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