戯言 目次|過去|未来
あたしは 自分が憎くて 嫌いで とても自分を愛せなかった あたしは 周りの人も どうしても憎くて とても愛せるはずもなかった そんな子供を もちろん誰も 愛してくれるはずもなく あたしは 誰も愛せず 誰にも愛されずに 生きた そのままでも 別によかった あたしは 自分は強いと 信じていたから でも 本当は 弱かった いつ崩れてしまうかもしれない 崖の上で あたしはずっと 笑ってた そこで笑える あたしは強いんだと だけど その崖が崩れてしまうと 弱さが剥き出しになること あたしは 少しずつ 気付き始めてた でもあなたは あたしを その崖から 突き落とした 崖が崩れる前に あたしを 全否定した あたしは そんなあなたを 憎んだ 恨んだ 消えろと願った でも あなたは消えなかった あたしを 突き落としたあと あなたは大きな手を あたしに差し伸べた あたしは その手を掴めずにいて ずっとずっと掴めずにいて それでもあなたは 諦めず 手を伸ばし続けてくれて あたしがやっと 手を掴んだとき あたしは その全てが あなたの優しさだと 気付いた そしてあたしは 生まれて初めて 愛というものに 触れた そしてあたしは あたしの中で 愛という気持ちが 生まれたのを 感じた そして自分の 愚かさを知り あたしは 変わった 全てあなたがいた そして あたしがいた だから あたしは変われた あたしは 自分を 愛した
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