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■ 「長い散歩」を観た!
仕事でちょっとヘコむことがありまして、かなりヘコみました。ま、寝ればいいか、と思いつつも気分転換に優しい気持になりたくてネットで調べてたら既にDVD出てたと驚愕の「長い散歩」を借りてきて観ました。
仕事をしながら見ていましたが久しぶりに良い邦画を観ました。奥田英二監督は少々荒っぽい作品ばかり作っていたんですが、信じられないくらい、切なさと優しさに満ちた素晴らしい映画でした。子供が出てる時点で涙腺弱くなりますが、虐待が続き地獄のような家で生きている少女を緒形拳の元校長先生が助けるのですが社会では誘拐とされてしまい二人は追い詰められます。とにかく素晴らしい。少女と老人がようやく心を通わせるプロセスがとても素晴らしい。そして、その喜びを表現する緒形拳の演技が凄すぎる。老人は厳格な家庭を築いてしまい実娘と疎遠になり、妻を追い詰めたしまった罪を背負っているため、贖罪とも言える旅を少女と行います。この表現がとても美しい。途中で出てくる青年も前評判では蛇足なのか、と思いきや、ストーリーに無ければいけない存在となっているところは見事過ぎます。個人的に絶望的で先の見えない二人に「行き続ける」選択肢を確定づけ、「戻ってしまえばまた地獄に戻る理不尽さ」への緩和の感覚を与えたという意味では大きいと思います。とにかく素晴らしい映画でした。すごく奥田英二への印象が、かなり変わった作品でした。賞をとるわけです。劇中、とても美しかったのは終盤のお布団のシーンと転げ落ちるシーン。感涙必至だった(泣いてないけど)おかげで仕事は午前四時までかかってしまった。
2008年08月01日(金)
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