The Green Hills of Earth
2009年10月13日(火) |
自動車(FT-86Conceptとステップワゴン) |
トヨタが、若者の車離れに歯止めを掛けようと、富士重工と共同開発したスポーツカーの試作車に「FT-86Conpept」という名前をつけたそうです。
まぁ、某マンガのおかげで、30年近く経った今でも「ハチロク」は根強い人気を保っている訳ですけれど、果たして、その名前を冠しても歯止めにブレーキは掛かるんでしょうかね。
マンガの中ではまるでスーパーカーのような車になっていますけれど、実際にはそんな事はないと思うのですよ。どんな車でも余程ロールセンターの位置が変でなければ、サスペンションの調整である程度は走れるものですから、どノーマルのレビンに純正オプションのスポーツサスをつけた程度の車と限定して言えば(発売当初友人が買って、良く乗り回していたんです)、エンジンはそれなりに回るし、運転は楽しいけれど、特別な車って言う程ではなかったと思います。なにより魅力だったのは、その値段だったんじゃないかなと思えます。
で、新しいFT-86…魅力は富士重工の水平対向エンジンですね。これで重心を低くして、余計な電子制御などは取っ払って、極力シンプルで軽量な自動車を作ったら凄く楽しくなりそうです。でも多分そうはならないのでしょうね。「ハチロク」というなら、せめて車重は1トンを切って欲しいものですが、果たしてどうなるのでしょう。肥満のハチロクなんて何の魅力も感じませんけれど、如何なものでしょうねぇ。
車の造りより何より、一般道でスポーツ走行をすれば危険極まりないとやり玉に挙げられる訳で、そういう人達をメーカーが主導してスポーツ走行を体験できるようにとサーキット場などの整備をすべきなのに、トヨタって言う会社はそういう部分はいい加減にして、兎に角「それらしいものを売ってしまえば良いや。その後でサードパーティがそれらしいパーツを作って売るだろう。それが元で誰に迷惑を掛けたって、俺たちは知らないよ。売れりゃいいんだよ」という声が聞こえてくるように思います。そんなメーカーの作る車にどんな魅力があるんだよと言いたくなるのは私だけですかね…
一般発表前のプレス発表会に行き損ねた、ホンダの「ステップワゴン」この週末はカーディーラーでの発表会があったようですね。たまたまホンダに頼んだものがあって、受け取りついでに実車に触ってきました。
私個人的には「微妙」って感じです。
以前のステップワゴンは、2列目と3列目シートで作る「フラットシート」が文字通りフラットな状態になるのが自慢だった筈。その分、椅子として使うとホールド感に乏しいと言う事もあったかも知れませんが、もともとスポーツ走行するような車ではありませんから、それはそれで割り切れたのです。ところが今回のステップワゴンは、他の車と一緒の段々だらけの名ばかりのフラットシートになってしまいました。3列目シートがヘッドレストを取らずに床下に収納できるのは嬉しいですが、やはり長年乗ったMPVに比べると狭いですね。ま、車格が小さいので仕方ないのですけれどね。
この手の車のフルフラットシートは、もしかして体格が小さな人には問題がないのかも知れませんが、私のような体格の者が乗って利用すると、車中泊後に組み上がったフルフラット席を元に戻そうするのに苦労してしまいます。フルフラットにするために2列目シートは前に出ていて、2列目がもの凄く窮屈になっています。だから2列目の椅子の背もたれを起こすためには3列目から起こしたいのですが、2列目シートの背もたれを起こすための操作は2列目シートに座った状態で無ければ操作できないようになっているのです。そこに矛盾が生じ、例えば外は大雨なのに、いちいち外に出なければならなくなる訳です。又は、かわいい女性と美女と野獣の楽しい一夜を車内で過ごしたのに、いちいち服を着て外に出なければならない等と言う…まぁ妄想ですが…そんな面倒な事になるのです。背もたれの側面に背もたれを起こす仕組みを作れば何の問題もないのに、なぜそうしないんでしょう。こういう車を作って、あれこれギミックを作る人は、その使い勝手を検証したりはしないのでしょうか。こういう部分があると、「他は本当に信用できるの?」と、かなり疑ってしまうんですよ。
たまたま私が以前乗っていたMPVを押しつけた友人と一緒に行ったのですけれど、友人も「多少燃費が良くなる以外に何のメリットもないなぁ」という感想でした。メーカー純正のカーナビもインサイトと同じものがついて居ましたから、多分機嫌を損ねるともの凄い道へ案内してくれるでしょうし、インサイトが窮屈で、もしステップワゴンが魅力的なら、インサイト購入から半年で買い換えという反則技も覚悟していた私としては、期待はしていたのですが、これなら買い換えはしなくて良いやと思った次第でした。
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