The Green Hills of Earth
夜、寛いでいたら、ヤツが来ました。
平和な街だったのに…どこからかエアロックをあけて、静かに潜入して偵察行動をしていたという事でしょうか。
谷間(リモコンを入れている箱の中)から細い1本の黒い線が見えています。それがわずかに動きながら探索行動をしている様子。恐る恐る覗いてみると、ヤツがいたんです。黒い彗星と恐れられているヤツが…
迎撃ミサイル(その辺にある、捨てる予定の雑誌)で攻撃を開始したのですが、ヤツは通常の3倍の速さであざ笑うかのようにこちらの攻撃を避けて逃げていきます。
「当たれ 当たれーっ!」と叫びながら攻撃をしたのですが、ヤツは暗闇に消えていきました。自分の未熟さに落ち込んでしまいました。
それから数十分後、今度は壁伝いに移動するヤツを発見。ランチャー(椅子)を移動させ、迎撃ミサイル(新聞紙)を発射したのですが第1波は見事によけられてしまいました。しかし、第2波は軽微とは思いますが損傷を与えることに成功です。ミサイルが脇をかすめ、部品が飛びました。そしてヤツも飛んだんです。ヤツは決死の特攻を仕掛けてきました。私に向かって体当たりです。私がひるんだ隙に、ア・バオア・クー(古いオーディオ置き場の狭い隙間)に逃げ込みました。
ヤツはまだ戦力が回復していないと思われるので、明日、大量の物資を背景に殲滅作戦を敢行します。邪悪な光で反撃されないよう、十分用意を調えて攻撃に挑みたいと思います。
それにしても、ヤツはどこから来たのでしょう。この集合住宅でヤツを見たのは、この10年で1度だけ。それは多分他から迷い込んできたものと思われます。果たしてどこから…と考えて思いついたのは、しばらく前に野次馬先の家族から処分を依頼された本が入った段ボールの山。
それには、西川峰子さんが新人歌手だった頃や、アグネス・ラムさんのグラビアが世間を賑わせていた頃の雑誌などが大事にしまわれていたんです。つまり30年かそれ以上の間大事に段ボールの中に入れられ、部屋の片隅に、そして最後の10年程は、人が住まなくなったアパートの一室に積み上げられていたのです。あの段ボールにヤツは住んでいたに違いありません。
となると、被害は全室に広がっている可能性が高いですね。総力戦となりそうです。終わりのない戦いになりそうだなぁ…
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