The Green Hills of Earth
先日、漫画喫茶で時間をつぶす事を余儀なくされたので、以前から気になっていた漫画を手にとって見ました。それが、「鉄子の旅」という漫画です。宮脇俊三さんの書く鉄道エッセイが好きで、amazonを通じて何冊か購入したら、私が鉄道好きと判断されたのか、お勧めの本として何度も候補に挙がってきていたのです。
まずは試しにと1冊だけ読んでみましたけれど、この本はぜひ「鉄ヲタ」の人に読んでもらいたい本だなと実感しました。 鉄オタの人がこの本で鉄道の知識を得ることはないかもしれません。でも、この本で「自分は普通」と思っていることが、ごく一般の人にどう受け止められているのか、その温度差がわかるんじゃないかと思うのです。流し読みをするのではなく、鉄道の薀蓄に目を向けるではなく、鉄ヲタ代表の横見さんの行動に対する鉄子さんのリアクションをじっくり見て、これが一般人の反応だと理解して欲しい。マジにそう思いましたよ。
先日の四国旅行、一緒にというより連れて行ってもらった、鉄道ヲタの友人と何か微妙なずれがあるなぁと感じていた事があったのです。旅行はとても楽しかったのだけど、何かせっかちだなぁと…まぁ私はどちらかといえば無計画でズボラですから、几帳面な友人との温度差かなと思っていたのですけれど、この漫画の第一巻、銚子電鉄の回を読んで「これだ!」と思いましたよ。そう、漫画の中の「時間が余ったら、銚子電鉄をもう一往復」なんて台詞は、先日の四国での友人の「大歩危が雨だから琴平まで行って戻ってこよう」という台詞とオーバーラップします。そうなんですよ。一般の人はそんなこと思いもしませんって。「もったいないから」なんて思いもしませんって。「そうそう、そうなんだよ」そんな感じでついつい引き込まれてしまいました←と言っても1冊目しか読んでいませんけれどね。
一応書いておきますけれど、私は友人との旅行はとても楽しく過ごしているんですよ。 「鉄ヲタ的な行動かな」と思うところがあったとしても、そしてそれが自分には「せっかちな」と思うことだとしても、ぴったり息の合った性格なんて気持ち悪いだけですし、凸凹で問題ないし、何より、ズボラな私はなんでも友人に任せて迷惑かけっぱなし。頼ってばかりです。けれど、とても楽しくご一緒させてもらっているのです。でも、わたしゃのんびり景色を眺めたいよ。雨が降っていたらその景色を楽しめばいいじゃんとおもっているのに、次々と繰り出される案は、「楽しませてあげよう」と言う心遣いなのか、それとも鉄ヲタの血なのか…微妙だ。でも、この漫画で妙に納得…したら友人に怒られるかもしれませんね。
まぁ、兎に角鉄道に興味がない人も。鉄道ヲタクが近くにいない人も、こういうことが好きな人がいると言うのを見るのも楽しいですし、ちょっとした雑学的な話としても面白いですし、一度読んでみても損はない本じゃないかな。
それにしても、鉄分の濃い人が近くにいるだけで、変な知識が身についてくると言う件、見にしみて実感します。鉄子さんって妙に自分と重なる部分があるので面白い。
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