The Green Hills of Earth
2008年02月16日(土) |
次世代DVD / 東芝が撤退検討 |
小売で世界最大手のウォルマート・ストアーズは、次世代DVDについて、ブルーレイ規格を支持する旨の発表をしました。アメリカの大手映画配給会社6社の内4社がブルーレイ支持になったのに続き、HD-DVD陣営にはかなり痛手となりそうです。
もともとね、この規格争いが始まったときからHD-DVDには勝ち目が薄いと思ってはいたんですよ。だって、HD-DVDのメリットって言うの「既存のDVD工場を利用してディスクを生産できる」って感じで、ユーザを向いていないこの姿勢、さすが東芝だわと嫌味をこめて(個人的偏見)見ていたものです。 この当時は私自身DVDレコーダとは無縁でしたので「HD-DVDなんぞ存在する意味がない」とまで言い切っていたのですけれど、いざ、自分がDVDレコーダを所有する身になると、東芝製DVDレコーダのマニア受けする細かい設定機能は他社にはない魅力であることを知りました。その魅力は、まったく魅力のないHD-DVD規格でも仕方ないかなと思えるものはあったのですが、そんな機能を必要としない多くの人たちには、当然ながらHD-DVD規格には何の魅力も感じられなかったという、如何にも真っ当な、至極当たり前な結論に至ったということなんでしょう。私自身はこの両陣営の規格が発表されたときから「まともなものを作る力のない東芝の規格は成功しない(東芝は白物だけ作っていれば良いんだ)」と書いてきましたし、思ったより短い期間で世間様も同じ結論に達しているのは、ユーザとしてはうれしい限りです。でも、この短い期間でHD-DVDレコーダを買ってしまった人には悲しい出来事ですね。
東芝はHD-DVDレコーダを値下げするなどして巻き返しを図っているそうですが、値下げというのは、時期が来ればどの製品も通過する儀式です。本来なら30万円で発売するべき製品を5万円で発売するとか、スタート時点で思い切った値付けをするようなことをして初めて「戦略」といえるのであって、危機を迎えたから値下げで対応するというのは「断末魔の悪あがき」以外の何物でもありません。そろそろ、身の程をわきまえて、世間を騒がすのはやめて欲しいものだと一人のユーザとして切に願う次第です。
私がこんなことを書いたからという訳ではもちろんないですが、東芝はアメリカでの惨敗を受け止め、HD-DVDの生産・販売からの撤退を検討し始めたってことです。
まぁね、先にも書きましたように、ユーザを見ず、企業の利益だけを考えたような都合がユーザにそっぽを向かれるのは当たり前の話で、そんな規格を恥ずかしげもなく提案できる企業としての面の皮の厚さを測ってみたいものだと思いますが、まぁ、東芝を信じてHD-DVDを買ってしまった人にはかわいそうですが、これ以上被害が広がらないうちにはっきりさせて欲しいものですね。
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