The Green Hills of Earth

日記内検索は目次ページにあります。
☆★CF-W2関連:「分解/HDD交換」 / 「キー清掃」★☆

2006年07月23日(日) がっかり(ゴールデンベアーズ) / パロマ-2-

萩本欽一さんが監督を務める野球チーム「茨城ゴールデンゴールズ」ですが、先日、選手が少女と飲酒淫行に及んだ事へのけじめとして「チームを解散する」と宣言したのですが、全国から「励ましのお便り」があったので「宣言を撤回する」事に相成ったそうです。

先日、このチームは「野球に試合以外の部分での楽しみを取り入れてくれたチームだ」と書きました(link)。解散となると、その事件に関係しなかった選手には青天の霹靂でしょう。それだけではなく、実際にこのチームが存続するためには様々な企業や自治体がいろいろな形で協力をしているのでしょうから、それらの人達にも迷惑を掛けることになると思います。しかし、「そっちに迷惑を掛けるから責任は取らなくて良い」と言うのは筋が通っているでしょうか。否、そんな事はないでしょう。どんなに迷惑を掛けることになったとしても、取らなければならない責任は取る必要があるはずです。

「その事件は個人が引き起こしたことであり、チームが責任を負う必要は無い」と言うのが解散に反対を唱える人の意見だと思われますが、果たして本当にそうでしょうか。これがプロ野球であれば私も「全くその通り。それは選手個人の問題だからチームが責任を取る必要など全く無い」と言うでしょう。しかし、このチームはアマチュア野球のチームです。もし、これでチームの存続が許されるのなら、高校野球において、選手又は全くチームには関係ない一生徒の不祥事で出場辞退を余儀なくされると言うことも否定されるべきではないでしょうか。プロとアマは、単に選手がそれで生活をしているかというお金の問題だけではなく、プロは個人に責任があるが、アマチュアはチームに責任があると言う意味で明確な違いがあるのだと私は思います。

先日、日本の球けりチームがここまで弱いのは、サポータ及びマスコミと言うお祭り集団が、無責任に騒いでいるから選手が自分を誤解し自惚れ向上心がなくなるのではないかと言う話をしました(例えばここ)。
今回の「解散宣言撤回」もこういう無責任なファンの「自分さえ良ければ」と言うわがままな大人気ない意見がごり押しされた結果のように感じます。その責任の所在を曖昧、うやむやにしてしまうスポーツ界には心底がっかりしてしまいました。


パロマ-2-

7月19日に「パロマ」を書きました。
その時点では、「シンドラー社のときと一緒で、不正改造をしたのはメンテナンスをする企業で、製造元であるパロマにどんな責任があるのか」と言う考えだったのですが、その後の調査が進むと、パロマ自体の考え方の甘さが浮き彫りになってきているように思えます。

今(18:11)では、日本テレビの「バンキシャ」と言うバラエティ番組(?)で検証のような事をして、更に匿名と称するタレこみの手紙で「パロマだけは不正改造を暗黙に了承していた」とする話を取り上げていました。それに対してギャグ漫画家である倉田真由美さんをコメンテータとして「1人でも死んだら全社をあげて対応するべきで、こんな会社は許されるべきではない。徹底的に叩くべきだ」などと無責任に煽らせています。
私は、このことについて、パロマに非は無いと思っています。もし、安全装置に欠陥があって、それを知りながら放置していたというのであれば話は別ですが、単純な故障、またはセンサの知覚過敏などで誤動作が多かった場合、建前は「安全装置を交換する」ですし、そしてその在庫がなければ「在庫を取り寄せるので後日修理」となります。しかし、お客さんはそれで納得してくれないでしょう。乱暴に言ってしまえば、ガス給湯器なんてどの季節でも何日かなくたって困りはしますけれど死にはしません。でも、今まで普通に使ってきたガス給湯器が使えないとなると「風呂に入れないじゃないの」「お湯が使えないじゃないの」と騒ぐ人が多いであろう事は想像につきます。建前では「不正は駄目」でも、現場としては「対応をしないわけにはいかない」と言うのは、どの業界でも同じです。そういう意味で、後日間違いなく性器の在庫に交換することを前提に「応急処置」として不正改造を黙認するしかないというのが現状だったということだろうと私は考えます。ですから、その「応急処置」を放置した企業に責任はあっても、「現場優先」の応急処置を指示したパロマの英断には拍手こそすれ、責める事はないだろうと私は思うのです。

しかし、私が気になっているニュースが1つあるのです。
それは、20年前に製造され、今でも使われているような耐久性のある給湯器の安全装置の製造を「製品製造終了後8年目で終わっていた」というニュースです。
製品の製造が中止される事に伴い、保安部品は7年を最大として供給する義務がメーカーにはありますが、それ以降はありません。しかし、テレビでさえ製造終了後7年を超えて使っている物は数多くあるはずです。私の家のテレビも10年を越えています。ガス給湯器という一歩間違えば命の危険に関わる機器の安全装置に関しては、法律がどうあろうと供給は続けるべきではないでしょうか。法律がどうあろうと、人様の命が関わる機械を作る企業の理念として、それくらいの考えを持つべきではないのか。私はそう考えるのです。
もし、このニュースが事実であり、「安全装置の在庫がなかった事が原因で、不正改造をせざるを得なかった」と言う事例があるのであれば、パロマの責任はとても重大であると私は考えざるを得ないと思う次第です。


目次(検索)前へ後へHomePage


リンク、引用はご自由に。画像は勝手に持ち出さないことを祈ります。
mail address
COPYRIGHT(C) Lunatic 2002-2010