The Green Hills of Earth
萩本欽一さんが監督を務める野球チーム「茨城ゴールデンゴールズ」ですが、先日、選手が少女と飲酒淫行に及んだ事へのけじめとして「チームを解散する」と宣言したのですが、全国から「励ましのお便り」があったので「宣言を撤回する」事に相成ったそうです。
7月19日に「パロマ」を書きました。 その時点では、「シンドラー社のときと一緒で、不正改造をしたのはメンテナンスをする企業で、製造元であるパロマにどんな責任があるのか」と言う考えだったのですが、その後の調査が進むと、パロマ自体の考え方の甘さが浮き彫りになってきているように思えます。 今(18:11)では、日本テレビの「バンキシャ」と言うバラエティ番組(?)で検証のような事をして、更に匿名と称するタレこみの手紙で「パロマだけは不正改造を暗黙に了承していた」とする話を取り上げていました。それに対してギャグ漫画家である倉田真由美さんをコメンテータとして「1人でも死んだら全社をあげて対応するべきで、こんな会社は許されるべきではない。徹底的に叩くべきだ」などと無責任に煽らせています。 私は、このことについて、パロマに非は無いと思っています。もし、安全装置に欠陥があって、それを知りながら放置していたというのであれば話は別ですが、単純な故障、またはセンサの知覚過敏などで誤動作が多かった場合、建前は「安全装置を交換する」ですし、そしてその在庫がなければ「在庫を取り寄せるので後日修理」となります。しかし、お客さんはそれで納得してくれないでしょう。乱暴に言ってしまえば、ガス給湯器なんてどの季節でも何日かなくたって困りはしますけれど死にはしません。でも、今まで普通に使ってきたガス給湯器が使えないとなると「風呂に入れないじゃないの」「お湯が使えないじゃないの」と騒ぐ人が多いであろう事は想像につきます。建前では「不正は駄目」でも、現場としては「対応をしないわけにはいかない」と言うのは、どの業界でも同じです。そういう意味で、後日間違いなく性器の在庫に交換することを前提に「応急処置」として不正改造を黙認するしかないというのが現状だったということだろうと私は考えます。ですから、その「応急処置」を放置した企業に責任はあっても、「現場優先」の応急処置を指示したパロマの英断には拍手こそすれ、責める事はないだろうと私は思うのです。 しかし、私が気になっているニュースが1つあるのです。 それは、20年前に製造され、今でも使われているような耐久性のある給湯器の安全装置の製造を「製品製造終了後8年目で終わっていた」というニュースです。 製品の製造が中止される事に伴い、保安部品は7年を最大として供給する義務がメーカーにはありますが、それ以降はありません。しかし、テレビでさえ製造終了後7年を超えて使っている物は数多くあるはずです。私の家のテレビも10年を越えています。ガス給湯器という一歩間違えば命の危険に関わる機器の安全装置に関しては、法律がどうあろうと供給は続けるべきではないでしょうか。法律がどうあろうと、人様の命が関わる機械を作る企業の理念として、それくらいの考えを持つべきではないのか。私はそう考えるのです。 もし、このニュースが事実であり、「安全装置の在庫がなかった事が原因で、不正改造をせざるを得なかった」と言う事例があるのであれば、パロマの責任はとても重大であると私は考えざるを得ないと思う次第です。 リンク、引用はご自由に。画像は勝手に持ち出さないことを祈ります。 COPYRIGHT(C) Lunatic 2002-2010 |