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2006年05月13日(土) 鉄筋切断 / ATM設計書がWinnyで… / 中国の自動車 / 石綿被害対策

東北新幹線の北上駅で耐震補強工事を行った際、f作業員が鉄板をとめるボルトの穴をドリルで開けた際、埋め込まれた鉄筋を切断していたと話していて問題になっています。

業者は「鉄筋を切断しないように」と指示をしたと主張していますが、作業員は「早く作業を終わらせたかった」ため、鉄筋に当たったのは判ったが開け直しはせず、そのまま作業を続け鉄筋を切断したと言う事です。

「柱の鉄筋を切ったら強度が不足する」「やってはならない事」というのは、多分このニュースを読む多くの人が「そんなの当たり前」と思う事でしょうし、当然この作業を計画した会社(人)もそれを作業員に指示する会社(人)も理解していた事だと思います。もしかして実際に作業にあたって切断をした作業員もそれは理解しているかも知れません。しかし、「本日中のノルマ」があったり、作業員自身が「面倒な事はしたくねぇなぁ」と思ったりして、その「やってはならない事」が簡単にねじ曲げられるのも事実です。
その昔(1999年)に茨城県の東海村でJCOが起こした臨界事故も、その作業をするためにきちんと講習を受けていたはずの作業員が杜撰(ずさん)な作業を行ったために起きた人災でした。私も仕事として中小企業のコンサルティングを行う事があります。そして多くの場合、そこで経営者側の意識レベルと従業員側の意識レベルの隔たりという問題に突き当たります。中小企業が生き残るためにはどのようにしていかなければならないか、少なくともコンサルティングを要請する中小企業の経営者はよく勉強していますし、よく考えています。その経営者のレベルに合わせて、その企業で何かをしようと計画をすると、必ずと言って良いほど従業員側から「俺たちはこのままで充分なのに、なんでそんな面倒な事をしなければならないのだ」と不満が聞こえてきます。JCOの問題も今回の鉄筋切断も同じようなものだと思うのです。特に鉄筋切断の作業員はどこかの会社の固定従業員と言うよりは出稼ぎの季節労働者という可能性もあるので、その上層部との意識の乖離は更に大きいのではないかと思われます。

臨界事故のような場合、不幸にも一度起こってしまった事故を例に、杜撰な作業をするとこのような結果になると言う見本が出来ました。それで作業が慎重に行われるようになったかと言うとちょっと疑問です。多分作業を監督する人の監視が厳しくなってあまり派手な手抜き、杜撰な作業は出来なくなったかも知れません。しかし、作業員自身の危機感は以前と変らないのではないかなと私は経験から思うのです。臨界事故はその悲惨な結果が目で見える事になりましたが、土木作業の手抜きはすぐに結果が出ないため、更にその危機意識は低いものと思われます。ただ「作業前に注意をした」だけではなく、実際にそれをどうやったら防止させる事が出来るのか、その辺りをきちんと考えていかなければならないのではないでしょうか。


ATM設計書がWinnyで…

三井住友銀行のATMのシステム情報がウィニーで流出したそうです。
その情報はATMでキャッシュカードを入れた時、その情報をどのような順番で読むのか、磁気テープのどこにどのような情報があるのか、そのような情報が含まれているのですが、銀行はセキュリティ上大きな問題はないとしているそうです。

私がUBT(ユニバーサルバンキングターミナル)という都市銀行と地方銀行の相互乗り入れ(今では当たり前ですが)の仕事をしていた頃とはキャッシュカードに記録される情報も変っているのでキャッシュカードの情報だけを読み込んだところであまり意味が無くなっているのかも知れません。私がその仕事をしていた頃はキャッシュカードに口座番号から暗証番号から書かれていましたから、そのフォーマットがばれたら大問題だった事でしょうね。銀行のシステムも年々進歩しているって事なのでしょうと感心してしまいました。


中国の自動車

中国での乗用車の売れ行きが凄い事になっているみたいです。

今年はこの調子で行くと新車の年間販売台数が700万台にのる勢いだそうで、そうなると日本を抜いて、アメリカに次ぐ世界第2位となるのだそうです。日本やアメリカの場合はある意味飽和した社会での乗り換え市場ですが、中国は持っていない人が新たに所有する市場ですから競争も激しそうです。企業としては車が売れるところに売りつけて儲けられるだけ儲けるのでしょうけれど、中国の人口を12奥として、その1/4が自動車を購入したとしても3億台です。その車を動かすためのガソリンの供給や、その車が排出する排気ガスの事を考えると、本当に売って良いのか?と言いたくなりますけれど、それはそれで別の政府や会社が考える事なんでしょうね。本当にそれで良いの?…


石綿被害対策

クボタの旧神崎工場で石綿が原因とされる健康被害が広がっている問題で、クボタは救済基金を作りました。その規定は工場から半径1キロ以内に住む人が対象となっているのですが、社長は「それを超えていても話し合う」と話したそうです。

こう言わないとそのボーダーライン上に住む人は文句を言うでしょう。しかし、こう言った事でボーダーライン上から微妙に外れていた疑いのある人が騒ぎ出すでしょう。問題を早く収束させるためにはこれは失言だったと思えますが、人道上の立場から言えば良く言ったと言えます。

先日も戦後60年を過ぎて、原爆が原因で癌になったと訴える人の話があったようですが、60年も過ぎて未だそれが原因というのは「それはちゃうやろ」と私は思うんですけれどね。そう認定されたら金が出るとかそんな邪な気持ちがそう言わせるのか、それとも認定されてあの記念碑に名前を納めたいのか、そんな風に考えてしまいます。確かに放射線被曝などは時間を掛けて体をむしばむものでもあるでしょうけれど、60年も健康に生きてきたらもう時効とすべきじゃないですかね。そろそろ、原爆被爆者の認定は締め切って良いと思います。そしてこの石綿被害も潜伏期間のながいものと聞きます。被爆と同じ泥沼にならなければいいけどねぇと人ごとながら心配してしまいます。


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