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2005年12月23日(金) 停電 / シャブコン / ニュース配信

新潟県で大規模な停電があったようですね。
最近の暖房器具はファンヒーターやセラミックヒーターやハロゲンヒーターなど、電気がなければ暖を取れないものが多いだけに、寒さに震えた方も多かったのではないかと心配しています。
ライフライン(生命線)と呼ばれる部分については、ひとつの方法にのみ頼るのではなく、複数の方法を用意しておくのが理想的でしょう。しかし、メンテナンスや維持費の観点から複数台を持っていることが困難だったり、同じ種類で統一してしまっていたりすることも多いと思います。普段の生活を優先するか、いつ発生するかわからない非常時を優先するか…悩む選択ですね。

ちなみに私は、キャンプ装備一式を車の中に用意しています。内訳は羽毛シュラフ(夏用マミー型と3シーズン用封筒型)、ホワイトガス用ストーブとランタン(コールマン)、ガス用ストーブとランタン(岩谷)、マット(Therm a Rest)、ライペンのテント、簡単な調理器具一式…こんな感じですかね。近々加えようとしているもの(思っていて忘れているので、ここでメモしておきます)として、自家発電式ラジオ(携帯電話充電機能、ライトつき)、Eurekaの3シーズンドームテント、携帯浄水器…こんなものですかねぇ。
また、もし停電したら暖をどうするかと言うと…今でもTシャツ1枚で暖房は殆ど使っていませんので、寒かったら上着を着る程度で済むと思いますし、それ以上は布団をかぶっていることにするでしょう。あれこれ書きましたが、家には暖房器具は電気製品(エアコンとリビングのガス式だけど電気がなければ動かない床暖房)しかありません。冬でも18度より下がることは稀なので問題ないと思っています。


シャブコン

テレビ朝日のニュース番組を見ていたら、マンションの強度偽造事件を調べていたら、強度偽造以外に、コンクリートを規定以上に水を多くして流し込みやすくしていた疑いがあることが発覚したと言っていました。そういう事を業界では「シャブコン」と言うのだそうです。

私はあくまでもソフトウェアの開発として携わっていたので専門的な建築の知識があるわけではありませんが、数年ダム建設に携わっていた事があります。
ダム湖というものはダムを作って水をせき止めたらできるというものではありません。ダム湖の湖底にセメントを流し込んで水が染み出ていくのを防いでいるのです(だから環境破壊が叫ばれるのです)。このセメントを流し込む作業は殆ど水のような濃度から水とセメントを等比率で混ぜた濃いものまで数段階に分けて注入を行っていき、それぞれの工程で施工主(国や県のお役人)のチェックが入ります。まぁ、チェックは原始的なもので、今ミキサーで混ぜているセメントをすくって比重を見るというものなのですが、水とセメントは溶け合わないって知ってますか?ミキサーが動いているときは危険だから手を出せません。ミキサーを止めたら比重の重いセメントはすぐにそこに沈んでしまうので水をすくっても正しく攪拌された状態よりかなり薄い水っぽい状態になってしまいます。つまり正しく量るなんてできないんですよ。お役人の方も専門知識を持った人が来るわけではなく、単にそこに配属されただけと言う人が来るので、説明も捗らなくて苦労した記憶があります。
決壊したら下流に甚大な被害を及ぼす、マンションとは比較にならない巨額の費用をかけるダムですらこんなチェックでした。まぁ、そんなチェック以外にもきちんと計量したセメント量や水量を記録をしているので簡単には偽造ができないはずなのですが、20年ほど前にその記録を改ざんしていた現場が摘発されて新聞の一面を飾ったことがありました。どこでもそうやって手抜きをして儲けようと言う企業は後を絶たないということですね。まぁ建設業としてみれば、自分たちが手抜きをして儲かる。そしてその結果壊れたらそれの補修などでまた儲かるんですから手抜きはおいしいですよね。それで迷惑が掛かる人のことなんか知ったことかってなもんじゃないですかね。今回のことでもそうですが、ちまちま苦情が来るくらいだと面倒ですが、大きな地震でもきて一気に大きな被害が出てくれたら国が面倒を見てくれるし、罰金などはたかが知れていますからちょっと神妙な顔をして謝るふりをして、責任を他に擦り付けてしまえば勝ちってなものですよねぇ。

果たしてマンションの建設などで、そんなセメントの濃度チェックが行われているのか私には分かりませんが、なにもこの人たちだけがそんなことをしていると言う訳ではないのです。ですから「シャブコン」の建築物はかなり多くの現場であるんじゃないかなと思います。できてしまえば外から見分けるのは難しいといいます。ダム建設ではミキサーに入れたセメント量や水を量って記録し、それぞれの工区に注入したセメント量も記録されているはずですから、事後に確認が必要となればそれらの記録を利用して調べられますが、マンション建設では多分そんなシステムはないでしょう。これをどうチェックするのか頭を絞らなければなりませんが、少なくともこのような事件がおきてしまったからには、今後マンション建設でもセメントの注入に関しては記録計が必須という条件をつけるように変わっていって欲しいものです。

マンションの強度についてですが、私の住むマンションでは、管理会社から「うちはあの企業とは関係がないから大丈夫」と言うコメントが出ましたが、そんなことに関係なくもう一度きちんと計算をして確認をして欲しいという要望がなされたみたいです。多分、この現象は全国の多くのマンション管理組合が管理会社に向けて要望することだと思います。この手抜き工事は建設業全体の風土病として蔓延しているものだと私は思いますから、このニュースを対岸の火と見ることなく自分のところも疑って掛かることはとても大切なことだと思います。その構造を確認する作業も無料でできることではないので管理会社やその親会社などは悲鳴を上げることになるでしょうけれど、今現在ではそうせざるを得ない状況だと思います。


ニュース配信

英国のニュース通信会社Reuters(ロイター)は、12月19日より企業、個人を問わず自由に自分のWebサイトでニュースを配信できる「Affiliate Network」を開始しました。
私が見た時には南極の摂氏0度の海を泳ぐ男の動画が掲載されていたのですが、まさにテレビのニュース番組でもその画像を流して「この男性は弁護士で、初めて北極と南極の海で遠泳をした男となった」と紹介していました。
これはいいなぁと思うのですが、残念ながらニュースソースは英語…早く日本語化対応されないかと期待します。

それにしても、自分のところの著作権ばかり偉そうに主張する新聞社もこういうところは見習ったら如何でしょう。ネットでのニュースと新聞でのニュースは性格も違いますし、ネット上では新聞社だけがニュースを提供するなどと従来のやり方に拘っていては、結局は時流に取り残されることになってしまうと思うのですよ。まぁ乗り遅れるかどうかを判断するのも新聞社自体ですけれどね。製作元を明記した上で配布を自由にして宣伝に生かすとした方が良いように思うのは素人の考えなんでしょうかねぇ…


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