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☆★CF-W2関連:「分解/HDD交換」 / 「キー清掃」★☆

2005年09月24日(土) ユーザインターフェース

私が初めてパソコンのキーボードのような入力機器に触れたのは、SILVER-REED 720という機械式の英文タイプライターでした。

英文タイプライタ SILVER-REED 720

今でも持っていると言う事実がいつも部屋の中が片付かない証拠なんでしょうねぇ…

当時は経済力からこの機械にしましたが、Olivetti(おりべってぃ)社のLettera(れってら)DLというタイプライタの美しさに惚れて「いつかはあれを買ってやる」と思っていたものですが、貧乏人には手の届かない値段でした。その内世の中の趨勢は電動タイプが主流となり、それからワープロやパソコンが普及を始めましたので英文しか打てない機械式タイプライタを買う意味がなくなり今に至っています。オークションなどを見ると先のLetteraDLは1,000円位で落札されているようですね。まぁそんなものでしょう。でも、今見てもそのデザインはとても美しいものです。やはりイタリアのデザインと言うのは秀逸だなぁと思いますねぇ。
私は仕事としてコンピュータのソフトウェア業界に進んだために、その機械式タイプライタの経験はそれなりに役立った訳ですが、困ったのは機械式タイプライタと電動式タイプライタの違いが大きかったという事ですね。Ascii配列かANSI配列かは多少記号の位置が違う程度なのでどちらにも対応することはそんなに困難ではありませんでしたが、なんと言っても電動タイプライタはキーを押せば電動でパンチされて文字が印字されるのに対して、機械式は自分の手の力でタイプバー(棒の先に文字版がついていて、それをインクリボンの上から紙にたたきつけて文字を印字する)をたたきつける必要があったのです。人差し指や中指や薬指は問題ないのですが、小指の担当する文字になると慣れない内は文字がまともに印字できないんですよ。かなり大きなストロークをそれなりの力で振り下ろすって言うのは小指には向いていない仕事なんですね。これもしばらく使っていると慣れてきて普通に打てるようになるのですが、それに慣れてから電動式タイプに移行すると何も打たないで待機している状態で「aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa」とか「;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;」なんて小指のホームポジションの文字が打たれてしまったり、人差し指を「r」に持っていった反動で「a」も打ってしまったりと、無駄な力が入ってしまうのを抑えるのがなかなか出来ないんですよ。その辺りの矯正をするのには結構な時間が掛かったように思います。でも、それに慣れてしまったら後は今までどおりですからとても楽ですね。

私はそういう経歴なのでタッチタイプができます。タッチタイプの基本はホームポジションに指を置いて、そこからそれぞれの指の担当する文字をそれぞれの指が打っていくというものです。慣れてしまえば目でキーを見たりする必要もないので、キーボードには見なくてもホームポジションがわかるように、左右人差し指があるべき場所の「F」と「G」は表面に突起がついていたり、別のキーと曲率の違う凹が採用されていて、触感でわかるようになっている訳ですね。ただのタイプライタだったら、またMS-DOSのようなCUI(CharacterUserInterface[きゃらくたゆーたいんたーふぇーす]:文字で命令を打ち込むことでコンピュータを動かす方法(意訳))ならまだしも、GUI(GraphicalUserInterface[ぐらふぃかるゆーざいんたーふぇーす]:アイコンなどでコンピュータを動かす方法(意訳))の世界ではマウスのような道具を使う必要があるので、どうしてもホームポジションから指を離さなければなりません。ノートパソコンでは、キーボードの下にマウス代わりのパッドをつけていることが多いですが、少なくとも私の周りには、それも「使い難い」とマウスを持ち歩く人が多いのに私はびっくりします。

(ノートパソコンを使っている)皆さんはどうでしょう。やはりマウスを使っていますか?
一部メーカーにはデザインなどを優先する余り、使い物にならない位置にパッドを配置してマウスを使った方が効率的だという場合もあるのですが、そういう特異なものは別として、わざわざマウスを用意してまで使った方が使い勝手は上がるのでしょうか。
私にとって一番優れているインターフェースは、IBMなどが採用しているトラックポイントだと思います。
トラックポイント

ドリフトと言う触っていないのに勝手にマウスポインタが動くような欠陥もありますが、ホームポジションから指を離さずにマウス操作が出来るのですからこれ以上優れたものはないと思うのですが、全体の比率から言って、ホームポジションにこだわる人が少ないという事なのか、これは人気のないインターフェースのようですね。この(私にとって)秀逸なインターフェースに比べ、マウスなどのような完全に手をキーボードから離さなければつかえないようなものは出来れば敬遠したいと言うのが本音です。デスクトップでの作業では何の疑問も持たずマウスを操作しているのに不思議なものだなぁと自分でも思うのですがね。


あぁ…なんとも尻切れトンボみたいなまとまりのない文章でごめんなさい。


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