The Green Hills of Earth

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☆★CF-W2関連:「分解/HDD交換」 / 「キー清掃」★☆

2004年11月16日(火) 到着しています

無事、実家に帰り着きました。

雨男の面目躍如と言ったところでしょうか、朝から盛大な雨に見舞われていました。
関越自動車道で関越トンネルを通ったら大雨洪水注意報とかも出ていましたっけ。

そして、今回の中越地震の震災地範囲である小出ICから長岡ICまで高速道路は片道一車線の50km/h規制でした。いや、規制なんかしていなくてもスピードは出せませんね。あちこちで道路は凸凹になっていましたから。更に道路脇の案内表示板もSA、PAやICを案内する細長い表示板を並べたような物は平行四辺形の形に歪んでいたりもして、その震災の凄さを表していました。片側規制をしたその中では、道路を均すべく工事が行われていました。

震災直後の日記の中には、すぐに仮設住宅を建設するべきだとか、すぐに救助に駆けつけるべきだとかそんな話が数多く見られました。残念ながら私はそういう気持ちも当然分かりますが、それは現地を知らない人の無責任な発言ではないかと思っていました。イラクで日本人が人質になったような事件でもそうですが、端っこだけを見ればその人を助けたい。その気持ちで自衛隊を撤退すべきだ。政府は何をしているんだと騒ぐ人がいた訳ですが、それもこれも同じで、どこの世界に平社員の意見で会社の運営方針を決めていく会社があるでしょう。トップの決めたことを実行する時には、誰かが貧乏くじを引いて辺鄙な支社に転勤しなければならないかもしれないし、嫌な客に頭を下げなければならないかもしれない。そういう個人の意見を聞けば悲惨だし、その人をどうすべきかと思えば、みんな本社勤務にして、週休三日にでもして、そしてみんなが給料を100万円にでもしたら幸せなんでしょう。平社員が舵を取ったらそういう運営になりそうじゃありませんか。でも、そんなことをして会社が持つはずがありません。政府や自治体が担うのは、大きな視点から見た全体の救助策であって、個々人をどうするかではないと思うのです。
そして、震災直後に仮設住宅を建てるべきだなんて、これだけ道路が破断していたら無理です。まず、道路の点検、整地をしてトラックが通れる安全を確保してそれからと順番はなるのではないでしょうか。そして現地の「役人」はそれをきちんとしていたのではないでしょうか。無責任に外野からマクロな見当違いの視点で意見を書き連ねているのは見ていて正直不愉快な感じがしました。見なきゃ良いじゃんと言われたらお終いですけれどね。

話が行きつ戻りつという感じで申し訳ないですが、先日、イラクで日本人の人質が殺された映像を見た人が、「あってはならないことだ」「残酷だ」と書いたのを見て、私は「じゃあ、アメリカが攻撃をして死んでいくイラクの人は残酷な殺され方と思わないのか?」と書きました。それも、「日本人が」「理由もなく」「殺された」というキーワードで「残酷」と言う言葉につなげている訳で、本当にそれは一方的な思いこみなんじゃないかなと思うのです。彼らにしてみれば、「イラクから」「軍隊は」「出て行け」「イラクは」「イラク人の手に」という理屈なんですよ。でも、それをいくら言ってもアメリカがのさばっている。日本人も出て行かない。十分なり夕南じゃないかと思います。
一方の側だけを見て言う意見は無責任です。そして、いわゆる「いんたあねっとの世界」では無責任な発言もありで、私が見つけた中にも「日本人の首が切られた画像を眺めながら、どんなごちそうを食べたか語ろう」とか、ちょっとついて行けない記事もありました。まぁそういうのは相手にされていないようでしたが。そんなのに比べたら、単に視野の狭いだけの正義感たっぷりの意見はましな物だと思います。でも、逆に「〜どんなごちそう〜」は相手にされない意見であるのに対して、「すぐに建物を建てない政府は馬鹿だ」というような意見は、一見筋が通って見えるだけに実は本当に質の悪い意見なのではないかと思うのです。書いた本人も真剣にそう思っている。読んだ方もそう感化される。でも、それは実態にそぐわない。そして、その事に気づかないし、それが罪悪でもない。その結果、その意見は普遍の意見となる可能性がある。と言うことです。

「〜どんなごちそう〜」のようなまともな神経を持っていない人、愉快犯、そんなたぐいの人には何も望みませんが、まともな意見を書いていらっしゃる方には、どうか、自分の意見の浸透力を鑑みて、その意見は本当にどの角度から見ても正しいのか、よく考えてみてほしいなぁと私は思うのです。でも、多分、皆さんは皆さんなりに検討をして、それが一番の意見だと思って書かれているのでしょうから、結局は、様々な意見があって良いじゃないの。で一本締めって事になるんでしょうけれどね。私自身も別の人から見たら一方的で独善的で偏った意見を持つ野郎と思われているかもしれません。私はそれを否定しません。けれど、意見をいただければ、それはそちらの取り方が違っている。なのか、私の知らない事を教えてくれたありがとう。なのか、それともあなたとは意見が平行線ですからお互いに納得できないままでしょう。なのかは分かりませんが、兎に角、自分と違う意見に対しても傾ける耳と、それを理解する気持ちを持っていようとは思っています。まぁそんなかんぺきに俳句はずはないですけれど、気持ちはそうですって言うことです。


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