The Green Hills of Earth
| 2004年07月26日(月) | 最近思う事 |
今の住処に引っ越すとき、それまでの住家はまがりなりにも一軒家だったので、狭いと思ってはいたのですけれど、新居よりは広かったと言う事に愕然としながらも、無駄なごみを捨てるのだと自分でレンタカー(2tトラック)を借りて、ごみをごみ処理場に持っていったものでした。今考えれば捨てる前にオークションに出品したらよかったというものがかなりあります。YAMAHA NS-10M(殆ど未使用)などうまく売り抜ければ合計で数十万円にもなったであろう物を、惜しげもなくごみとして処理場に投げ入れたのです。もったいない事をしたなぁと思います。そのときの私は「捨て切れなかったものはオークションに出す」という妙な考えに納得していました。まだオークション初心者だった頃の話です。
兎に角、そのごみ処理施設に自分でごみを捨てに行った事で、最終処理場にどれくらいのごみが集まっているか、そして私たち(少なくとも私)が「まぁこれくらいいいだろう」と思っていい加減に仕分けたものが、以下に多くて処理場で作業する人を困らせるかを知った訳です。そう言う事を知って尚、「世の中にはもっと高性能な焼却炉があるんだから、それにすれば、これくらい問題なく燃やしてくれるはずだ」と言う人がいるのですが、そういう施設があればそれでもいいでしょうが、ないのですから分別は必要なんだよという考えに至らないのか、常に自分さえ良ければいいのか、話をするのが億劫になるというか、気力が失われるという感じがしてしまう人がいらっしゃる訳です。
「ちょっとくらい」という考えが、大量に集まれば、その「ちょっと」は「大量」になってしまいます。一人が1gを捨てたとしても100万人がいれば1000kgの重さになってしまうのですね。
駅に行くと、無法駐輪の山を見ることができます。
駐輪場も整備せずに「駐輪禁止」と叫ぶ方が悪いのか、駐輪場もないのに自転車に乗ってくるのが悪いのか、これはどっちもどっちと思うのですが、中には、持ち主がそこにあるとは意識していない自転車もかなりあるようですね。つまり、盗難された自転車って奴です。
私は小心者なので万引きや窃盗などは経験がございません。(ま、子供の頃に親や親戚の金をくすねた程度のことはありますが)ですから、平気で人のものを盗む人の気持ちを理解は出来ないのですが、どういう気持ちなんでしょうね。
気軽に万引きをしたり、窃盗をしたり出来る人って言うのは、どの辺りに犯罪に関してのボーダーラインがあるのでしょうか。例えば突然雨が降ってきたからといって、傘立てにおいてある傘を勝手に持っていったり、その辺に駐輪している自転車に勝手に乗って行ったりすることについてはどのように考えているのでしょう。
はるか昔ですが、私の友人がつれてきた友人が、それから半年ほど後、警察のお世話になりました。友人の友人と言う事でそんなに親しい訳ではなく、ただつかまった事にびっくりした次第なんですけれど、どうも窃盗をしたと言う事だったらしいのです。そういえば捕まる前に「放っておけば捨てているものを、貰ってきているだけなんだ。悪いことのはずがない」と言っていたのを思い出しました。本人が「自分がやっている事を盗みというやつがいる」という話をしていたんです。私も若かった頃の話ですので、若い私は盗みをする人はこんなに堂々と話すはずがないという思い込みがあり、この人の言っていることは冗談なのだろうと思っていたのです。どこまでが本当か判らないけれど、捨てるものだとしても、家の中にまで入り込んで持ってくるのは泥棒ちゃう？」と反論したのですが、「いや、いらないものを貰ってきてやっている自分は感謝されるはずだ」という理論でした。ちょっと付き合いきれないなぁと思っていた矢先の逮捕って事で、自然と会う事はなくなりましたが、今考えても、彼には自分の都合の良い解釈しかしていなかったと思うのです。自転車を勝手に乗り回す人も、スリルを求めて万引きする人も一緒なのでしょうね。捕まるまでは「足が疲れた」「歩くのがかったるい」「スリルを求めて」「小遣いないけどほしかったから」そんな理由で気軽にやるんでしょう。そして捕まったら「家で気に食わない事があった」「学校が楽しくない」「人間関係が良くない」など、自分以外に責任があると言い訳をするのでしょう。
先日、大阪で19歳の少年(とは言っても就職している社会人なんですよ)が捕まり、強姦と窃盗など100件の犯行を供述したそうです。駅から人気がなくなるまで後ろをつけていき、カッターナイフで脅して金を盗んだり強姦したり....少年は「遊ぶ金がほしくてやっていた。どんどんエスカレートした」と供述しているのだそうですが、この少年は自分が悪い事をしていると考えるより「遊ぶ金がほしい」「今この場の快楽」だけしか考えていないんですね。
これが正しいあり方だとは誰も思ってはいないでしょうけれど、どこかで何か手を打たないと、これが普通の社会ってことになりそうで怖いと思うのです。
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