The Green Hills of Earth
ちょっと古い話で、正確な名前など覚えていないのが申し訳ないのですが、国が「道路渋滞を考えるための委員会」を作ったことがあります。
道路渋滞を考えるために識者に委員となってもらい審議をするということでしたが、集められた人は某自動車メーカーの社長だったり、大学教授だったりして、確かに知識としては「識者」なんでしょうけれど、この人たちは本当に自分で車を運転しているのでしょうか。運転手月の車に送迎されて、渋滞の中でも、後ろの席でゆったり新聞でも読んでいるような人たちではないのか。と疑われるような面々でもありました。例え運転手つきの車が送迎しないにしても70歳を超えたような人たちが集まって、果たしてどれだけの対応策を検討できるのだろうと思っていましたが、それから何年も経過して、未だ渋滞が解消されないところを見ると、結局は税金泥棒で終わってしまったのかもしれませんね。
別にこの委員会をこき下ろしたい訳ではなく、物事を検討するときに集まる「識者」というものは本当に必要なんだろうかと疑問に思うと言う事なのです。先の例でも、毎日の通勤で渋滞に悩むAさんを委員に入れるべきだとは思いません。渋滞とは無縁のところにいるからこそ、第三者的な目で公平な判断を下せると言う事もあるでしょう。しかし、あまりにも現実から乖離した、机上の空論のようなことばかりでも意味がないと思いませんか。
例えば、まっすぐな一本道がどういうわけか30km/hに制限されているとか、どんな速度で走っても必ず少し走ったら信号につかまると言うような仕組みがそこここにあります。それは見通しの良い道路で運転する人がスピードを出すから、出させないようにしようとしている訳です。安易には「スピードの出しすぎは危険だから規制する」と言う事でしょうし、その道路の近くに住む人は、そのような規制がなければ怖くて生活が出来ないという一面もあるでしょう。しかし、見通しの良い道路で、要所に信号がついていればこそ、そんなにスピードを抑える必要はないと思う訳です。 そして、本当に遠近感がなくなるほどに、視野に何十個も信号が入ってくるような道路があります。交差点ごとに信号があって、青になったと思ったら二つ先の信号が赤になる。そんなことの繰り返しです。 どちらの例でも、運転者はいらいらしちゃいます。「いらいらしないよ。そんなの交通規則に従っていればいいだけじゃん」なんて言う人もいるかもしれませんが、皆がそう思うなら、信号なんかいらないし、事故なんか起こらないんですよね。のんびり進む人もいれば、法規に従って走ることで満足している人もいる。でも、それなりの人がそのスピード制限や信号の仕組みに疑問を持っていると思います。
どんなスピードで走ったらいいか、出来るだけ信号に引っかからずに進めるか分からないから、皆無意識の内に「少しでも早く、少しでも遠くへ」とスピードを上げてしまうのではないでしょうか。 欧州の某国では、今現在、何km/hのスピードを出していれば、信号に引っかからずに進んでいけるかを示している電光掲示板が設置されています。 のろのろ進むのはいらいらする人や少しでも前に進みたいからか猛スピードで突進する人も、もし、こんな表示があったら、それに近いスピードで走るんじゃないですかね。
規制標識で「右折禁止」となっているのに、その下の補助標識では「土日のみ」とか「8:00から10:00まで」とか「大型車のみ」とか規制されているところはとても多いです。はるか昔の人力車や飛脚、駕籠くらいしか走っていなかった時代ならそれでも十分だったでしょうし、まぁその少し後の大八車や自転車相手ならまだ良かったかもしれません。しかし、いくら建前が交差点付近は徐行であるとしても、こんな補助標識を走っている一瞬の間に識別しろと言う方が無理だと思います。結局、地元の人しか知らないルールのようになってしまっている場所は数多くあります。 今現在、自動車専用道は緑の看板、一般道は蒼の看板などの区分けしかないのですけれど、二輪車、普通車、大型車で色分けをしたらどうですかね。曜日や時間は補助標識ではなく、規制標識に格上げしたらどうでしょう。そうすれば、警察と癒着している看板屋も儲かって一石二鳥なんでしょ。
もう、正直に言って「識者」の戯言はたくさんです。 「識者の常識は一般人の非常識です」と極論したいくらいにおかしい話ですね。
話は違いますけれど、年金どうなるんでしょうね。自分が払った分の29%しか支払われないだろうと分かっているものに、喜んで「国民の義務だから」と支払う人はどれだけいるんでしょう。まぁサラリーマンはいくら反対したって、給料から天引きさせられるから払いたくないといったところで無駄な訳ですから、自民党もそれを見越して「嫌だったらサラリーマンやめればいいのに、殆どの人は残ったじゃないか。つまり自民党は正しいことをしたわけだよ」と勝利宣言をするのでしょうね。ま、政治に興味を示さない人が多い国なんだから、こういうのがあっても仕方ないかなと思います。ええ、私は国民年金支払いしたくないなと思ってはいますよ。いくら国民の義務でもねぇ....そりゃまじめに運用されていれば、損をしたって、国民の義務って思えますけれど、くだらない施設を作ったり、自分の金じゃないからって適当に無駄に使う阿呆が管理していたりするのに、そこに預けるのかと思うとねぇ。責任も取らないわけでしょ。うーん。
「識者」も「お役人」も常識を知らないところでは一緒ってことでしょうかね。
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