僕の声は届いていますか…?
MUTSU



 生体実験

今日のバイトはまた、妙なことになってました・・・。

「ワインに詩の朗読を聞かせて美味しくなるか」
っていう生体実験らしい。

それを、本気でやってるから怖い。

まず、その会の人たちが自分で栽培した有機野菜を、うちのホテルの洋食料理長自ら、コース調理。
いつもと違った食材で、それなりにアレンジ・調理。
まじで凄い。いつもと違う!!っちゅーか旨い。

しかも料理長からの挨拶付き。
「どれもとても素晴らしい食材で、こちらも楽しく調理できました。」
って、いっつもキッチンで怒鳴り散らしてる姿しか見たことのないうちらは、裏で爆笑。(失礼)
あんな緊張して震えてる料理長見れただけで、面白かった。

まぁ、普通に洋コースで、難なく進む。

ただ・・・お客さんが妙・・・。

「美味しくなるのよ?」と言って
持参のただの木製スプーンでワインをかき混ぜるおばさんいたり。
「1億4千万円だまされた!銀行は怖いでー」
なんて言う、怪しい関西弁のおっさんいたり・・・。

さて、デザートも出し終わりそろそろ終わりかな?思った頃
ピアニストと詩の朗読する人登場。

宮沢賢治の詩朗読。
賢治はいいねー・・・。ほんとに朗読は良かった。
ジーンときた。

で、ソムリエまで用意してテイスティング(?)
本気で、美味しくなったらしい。
まじで?!
うちにはきっとわかんねーよ!
お客さんとかも
「おぉ!本当に違う!」とか言ってるし・・・。

世の中なにが本当でなにが嘘かわからないね・・・。


2001年10月15日(月)
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