海洋堂クロニクル

食玩(お菓子のおまけ)のチョコエッグでその名を世間に轟かせることになった海洋堂の歴史を追いかけたノンフィクション。元々プラモデル屋だった海洋堂に様々な才能が結集して,やがて爆発に至る過程が描かれている。海洋堂はガレージキット(少数しか作られないクォリティも価格も高価なプラモデルのようなもの)の製作販売をメインにしてきた会社であり,筆者はガレージキット業界の人間(らしい)。ときには感嘆しときには反発し,ある一定のパッションを保ちながら近くから海洋堂を見つめている。本人によれば,金子達仁のサッカーノンフィクションに影響されたとのこと。

綴られる物語もまた破天荒なのだが,それによりも山ほど掲載されている海洋堂作品の質の高さには正直驚いてしまう。写真を多数使ったせいで(?)本の価格が高いのがたまにきずだが,ボリュームたっぷり,本当に海洋堂を満喫した気になる一冊。
2003年11月23日(日)

ま2の本日記 / ま2