『銀座幽霊』

『銀座幽霊』読了。いやお久しぶりの大阪圭吉。大学のころ雑誌「幻影城」で「三狂人」を読んだときはかなりショックを受けたんだけど,今読むとなんてことない話だななあ。

この人は決定的にキャラが弱くて,プロットにも凝らず,事件をそのまま投げ出して,すぐ解決篇といった感じの短編ばかりですね。後半(この本では発表順に短編が並んでいる)の方になるとトリックがなくなってくるのに比例するように,話が面白くなる気がする。ミステリがつまらないのはトリックがあるからだ説。
2001年12月08日(土)

ま2の本日記 / ま2