ピュア・ダイナマイト

『ピュア・ダイナマイト』読了。ナニをとち狂ったかダイナマイト・キッドの自伝を出す出版社があるとは。しかもエンターブレイン。よく分からん。

ダイナマイト・キッドは,20年ほど前に日本で活躍したプロレスラーで,大ファンだったんですよー。端正な顔立ちに,長い金髪,小柄だが鋼の肉体,そしてブチ切れたような過激なファイトが売りでござった。初代タイガーマスクと名勝負をくりひろげたけれど,後に全日に移籍したため,自然と見なくなってしまった。そのキッドの自伝なんだから読まないわけにはいかない。

これを読むとキッドって,ひどい悪ガキというか悪ふざけが好きなのね。トラブル・メーカーでもある。おまけにステロイドとクスリをやりまくり。最後には心臓発作を起こし,ステロイドの副作用で歩行困難になってしまう。まさにザ・自業自得。とんでもないやつなんだけど,読んでいると感動するんだよなあ。それはやはりキッドのプロレスにかける熱意のためでしょう。勝ち負けではないところでプロレスをとらえているのもいいし。日本をやたら誉めているのは翻訳されるのを意識していたんでしょうか。引退直後の肉体の衰え方は衝撃的ですな。うーむ。
2001年12月03日(月)

ま2の本日記 / ま2