妖異金瓶梅

山田風太郎の『妖異金瓶梅』が復刊されたので読む。もう風太郎節全開。西門慶は金持ち&&大の好色家で,自分の邸宅に妾を6人も7人も住まわせている。この館で起きる怪事件を,西門慶の友人兼幇間の応伯爵が解決するという趣向の連作短編です。

山田風太郎の手にかかると,この馬鹿馬鹿しい設定が怪しい魅力あふれる舞台に変貌するからまったく不思議なものですな。ミステリとしても楽しく読めるし,メロ(エロ?)ドラマとしても面白い。後半は水滸伝とリンクしていくというおまけつきで,まあこんな小説山田風太郎以外にはとても書けないでしょう。
2001年11月19日(月)

ま2の本日記 / ま2