語り手の事情 |
天才酒見賢一の『語り手の事情』読了。うーむヘンな小説。体裁はポルノだってのが,まず変わっている。主人公は「語り手」で,舞台はヴィクトリア朝のイギリス。語り手の館に,妄想を抱えた客が来ては,その妄想をぶちまけるというお話ですけど,何がなんだか分からないっす。興奮するようなポルノではないことは確かかで,「語り手」とゲストの「妄想」の戦い?が話の中心となります。「語り手」は,はるか未来のこと(つまり現代のこと)にも平気で言及しますが,語り手として地の文で述べるだけなので,小説としては破綻しません。ような気がする。ラストも妙な方向へどんでん返しが起きます。最初から最後までヘンな本。
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2001年08月05日(日)
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