メディアの預言者

『メディアの預言者』読了。正確な日付を忘れたので適当なところに書いておきます(実は書いているのは07/18)。時代を席巻した学者さんであるマーシャル・マクルーハンの諸作を解説し,現代にあわせて解釈しなおすという本で,「メディアはメッセージだ」しか知らない私のような人間でも,マクルーハンの業績がわかりますです。書物にまとめるのが嫌いであまり著作は残っていないとか,最初に日本に紹介したのは竹村健一とか,マクルーハン自身もブームの波に巻き込まれて大変だったとか,知らないことばかり。興味深いのは,彼はテレビというメディアを高く評価していたこと。そしてその根拠がテレビが曖昧なメディアで人々の想像の余地があるからだということ。さらに書物は固定的なメディアで人々から想像の余地を奪うのでよくないと主張していたことですね。これって今とは逆だよね。今は多くの人が,書物の方が想像する範囲が広いって思っている。マクルーハンは,メディアを「ホット」と「クール」に分けて論じてくるんだけど,これも面白い。つーか,こういうキャッチーなところがマクルーハンの本質のようだ。
2001年07月01日(日)

ま2の本日記 / ま2