Zに久しぶりに会う。 何で会ったのかと問われると、微妙なところだ。
すっかり忘れてた、Zの性癖。
久しぶりに縛られ、虚構の世界に入り込む。 ああ、こうやって、自分の意識を飛ばしてたっけと思う。
恥ずかしさとか痛みとか、全く感じなくなる、 ただ一点だけを見つめて、通り過ぎてゆくのを待てばいい。
何で此処にいるのかとか昔のように考えては居なかった。 おそらくワタシも何かが溜まって居たのだろう。 Zは全く無抵抗のワタシを嬉しそうに遊んでいた。
思ったよりも早く満足されたのか、 日付が変わる前に帰された。 今後しばらくは、 以前のようなタイトロープ関係を望まれるんだろうか。
ゴリからの電話がひどく遠く感じた。 ちょっと過去の時間に戻りすぎたかもしれない。 現実味を失い、元気がないとゴリが電話口で心配そうな声を出す 元気、ゲンキ、げんき、言葉が頭の中をゆっくりと回る。
家に帰ってきて先ずしたことは、Zの体液を残らず洗うこと、 いやみなほど、臭いが残る、体中から。 訳のわからないガムの味も、見知らぬタバコも、臭いとしてまとわりつく。
体を洗い流して、気が付く痣 野郎、キツクやりやがったな、・・と舌打ちする。
無抵抗だから良くなかったのか。 だからもっとエスカレートされたのか。 腕に残った痣がとても忌々しい。
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