日記
INDEX past will

2005年12月10日(土) 戦え!何を!?結婚式を!

なんというか うち割と仲が良い姉妹だと思っているのですが
だから妹が嫁になぞ行くとなったら俺もう号泣じゃないかと密かに思っていたのですが
いよいよ本日 まさかこれほど楽しい日になるとは
まずさっそくですが寝てません
披露宴のあと二次会のゲームで渡すみんなへのプレゼントを自分で用意するとのたまい
昨日までに妹の部屋には大小様々の雑貨が山積みに それを妹は徹夜で梱包
できるものなら手伝って恩を売っておきたかったとこですが
二次会で渡す新住所のご案内カードを作るようにとのお達しで俺も徹夜
しかも包み終わってちょっと休憩とか言って寝やがる てめえ起きろ カード選んでチェックしろ
ケンカじゃありません むしろあまりのギリギリっぷりが愉快で笑顔です ネタになる予感がひしひしと
ブライダルエステ等に通って何ヶ月も前からコンディションを整え
その日に美しさのピークを合わせてくるトップアスリートのような花嫁もいるらしいのに
おまえは本番前に終わってないこと山積みで徹夜作業ですか イベント前のおたくのごとく 姉妹だ

とりあえず結婚式は午後で 我々は大荷物のため車で数時間かけて会場まで行かなければならないので
その間に寝て起きて化粧すればいいや という綿密な計画の元に徹夜開けで出発
そして家族四人乗った小さい車の中は明るく物音や話し声もよく聞こえ要は寝られたもんじゃないことを発見
まあとりあえず目をつぶっておとなしくする という努力だけはしてみます がさすが主役は違います
少しは寝ておいた方が と思っていましたが妹を見るたびずっと顔作っている模様
でときどき彼氏に電話してそっちは状況どうだ 今我々はどのあたりだ 等の連絡を取ります
そしてぼちぼち到着近くなってきたところでまたひとつ愉快なことに
妹の仕事のお客さん関係に作っていただくことになっていたブーケがまだ届いていないことが判明
生花だしギリギリに送るかも 午前指定なら昼頃に来るかも ということで待ってみましたが
昼を過ぎて向こうの家族が家を出る段になっても来ないそうです まあないものは仕方がない
式場に連絡して式場で当日作ったり借りたりできるものがないか伺いつつ道沿いに花屋を探します
花屋じゃなくても デパートとかスーパーとか病院とか いくつか入って見ましたがなかなか無いもんですな
花はあっても結婚式用にブーケを作ってくれるような場所は見つかりません
適当に作っちまえとも思いますがなかなか使えるような花を売ってません 鉢植えいくつか買って切って作るか
結婚式という生涯にあまりないでかいイベントなうえに切羽詰まってもいるので予算度外視の検討もしてみましたが
鉢だと却ってでかかったり派手だったり主役級の花ばかりで合わせてブーケ作るには今一つ
あまり色が入っているよりなるべく白っぽいのがいい とか言ってるのがよくないのか
もう時間もありません 何軒めかに寄ったでかいスーパーで花を見てみたけどやっぱり今一つ
と スーパーの裏に 花屋さんがあるではありませんか しかも結構大規模な
入ってみると品揃えもセンスもなんだかとてもいい感じです
ここだよ!さっき鉢植え無理に買わなくて良かったよ! 神様ありがとう!!!
いやそもそも神のいたずらでブーケは届かないわけですが
ええとこれとこれとこれを使って こんな感じで 結婚式用にひとつ作っていただきたいんですが
ではお時間少々いただきます とのことで じゃあ喉渇いたしスーパー内のSがきやに
昼時ということもありジュースのほかに結局ラーメン一つ追加して半分こ あまり時間はありません
車で待っている親にはパンを買って渡してそれを食っててもらいます
いやあしかしよかったねえ いい感じの花屋さんだねえ あとは会場に早く着かないとね
ラーメンすすりながらようやく一安心 と思ってたところにまた妹が爆弾投下
「お姉ちゃん」
ん?
「面白いこと言っていい?」
なになに?
「披露宴のさ、」
うん
「ほら途中でよくさ」
うん
「花嫁からご両親へのお礼の手紙、ってのあるじゃん」
……うん
………『おもしろいこと』…?返事をしつつもそろそろ何かが待っているらしいことは見えてきた気がします
今更何だ ここまで来といてまさか い 家に  忘 れ た   と か …  ?
「あれを」















































「………… ま だ 書 い て な い 。」

!!!!!!!!!!

鼻からラーメン出るかと もうほんと死ぬかと思いました すGきやに迷惑
が最高です 妹のここ何年かの台詞の中でも最高の一言です 楽しすぎる 妹ながら天晴れと言いたい が
大丈夫なの? とうっかり言ってしまうがそんなこと言ったところで書いてないもんは仕方ない
まあ会場行ってから披露宴始まるまでにどっかで書くしか いざとなったら勧進帳か かっこいいな花嫁
やりたくないと思ってたんだけど彼氏が一生に一度だからやっとけばっていうしまあいいか
という訳で行うことになったらしいお手紙朗読 とりあえず両親と彼氏には内緒でv と妹 うん そうねv

かつてないほど楽しい昼ご飯を急いで終え花屋さんに戻りました
ブーケは素晴らしい出来映えです ベージュがかったピンクとごくごく薄いグリーンと白
ちょっと古くなった写真みたいなロマンティックげな色合いの綺麗なブーケでございました
あんたむしろ予定してたブーケ届かなくて良かったんじゃないの 「そうかも」 先生 人否人がいます
しかし花屋さんも息せき切って飛び込んできた二人連れの片方
眼鏡にジャージにジーンズの彼女が今から式を挙げる花嫁本人とは思いますまい 俺なら思わない
とにかく一応の問題は解決しましたのであとは会場に直行です

会場に着いて荷物抱えてロビー入るとスタッフの人が飛んで来て荷物預かったり説明したりしてくれます
で妹と親が離れたところで小声で「ご両親へのお手紙をお先にお預かりいたします。」
「あの、ちょっと、まだ、」
「………左様ですか。ではなるべくお早めに。」
『…』の間にちょっと えっ という顔になりましたが流石 笑顔で仰ってくださいました
そして遠方の人が多いせいか 俺らがギリギリなせいか 控え室のあるフロアに行ってみると
親戚一同正装でもう揃ってます 友人も徐々に来始めている模様です 焦ります
そんな時間ですがまたまた妹が爆弾を
「お姉ちゃん…」
なに
「…忘れてた…!」
こんどはなに
「ブートニア作ってもらうの忘れた…!」
知りませんでしたが ブートニア 花嫁が持つブーケと合わせて花婿が胸にさす小さい花束のことだそうで
今更花屋に戻ってる時間はありません わかったよ いいからあんた控え室行って手紙書きなよ
幸い化粧ポーチに小さい鋏が入ってます
幸いブーケの周りの紙でかいかなと考えていました
幸いブーケの根元は細い紙紐のようなものをいっぱい巻いてリボンにしてあります
目立たないとこの花と葉っぱ2〜3本とちょっと包装紙と紙紐少し切って 濡らしたティッシュと包装紙と紐で巻いて
ブートニアまがい いいだろもうこれで まるですぐできたみたいですが 実際は遅いです
なかなか思うようにいかなくて焦ります 手間取って何だか既に萎れそうな気配もあります が もう知ったことか
そして着付けのスタッフさんなんかも気が気じゃないんじゃないかと思うとこちらも気が気じゃありません
日頃の訓練の賜物の妄想かもしれませんが勝手にプレッシャーです ほんとすみません

とりあえず作ったよこれでどうよ と新婦控え室に駆け込んでみるとそこも戦場でした
新婦はドレスの着付けをしてもらいつつヘアメイクしてもらいつつ手紙を書いていました
しかしにっこり笑って かわいいでしょ とこちらに手の甲をかざします
見ると淡いピンクの爪に白の雪模様 うんかわいいね
でもどちらかというとこの戦場と言うか惨状 にその余裕 むしろかっこいい
そして「来る時に車の中でやった」なにその得意げな 鼻息の聞こえそうな 勝ち誇ったような顔は 一体何自慢なの
まあおそらく妹は妹なりに車の中から既に戦っており その戦いのうち少なくとも一つには勝ったということですね
揺れる車の中で綺麗にマニキュア塗ってシールを貼る技術はこれまで日頃の鍛錬で培ってきたわけですね
妹は車通勤 素で危険なのでやめてください それよりも かわいいでしょ にポイントを置いて自慢すべき よ 多分

とりあえずブートニアにOK出ましたので俺も着替え 持参の着物をスタッフの方に着せていただきます
で着付け終わったら髪作るつもりでしたが棚ボタ 寝起きのいや徹夜のラフすぎる頭を見かねたらしく
ちょっとこれ頭何とかしてやって! 着付けの人が他のスタッフを呼んでくれます
一応自分でやる心積もりはしていましたが 着ちゃったら腕上がりませんよとスタッフさん
ただでプロがやってくれるんならそれに越したことはねえ ありがたい

あとは花婿が式前日に額に傷作ったとか言ったくらいで だいたい問題なく
実はこういった始まる前とか裏とかの方がおもしろすぎて 式は普通といえば普通

そうだな一応チャペルで式やったんですが 外人牧師さんの喋り方が
あまりに我々のイメージする外人の喋る片言日本語らしすぎてコントのようであったり
指輪の交換でクッションから新郎が指輪を取ろうとしている時に どうやらすんなり抜けなかったらしく
後ろ姿ながら焦っているのが非常に解ってオーラを読むということをやや理解してみたり
後ろ姿だけでこんなにありありと焦っている心持ちが伝わってしまうのであれば
後ろに立っている方には私が面白がっていることがありありと伝わってしまうであろうと思ってみたり
披露宴ご友人席がおしゃれでかわいいこばかりで見惚れつつ神の不公平を思ってみたり
お色直しを覗きに行って一休みしてみたり 新郎に給仕してもらってケーキ食ったり
新婦は何事もなかったかのようにご両親への手紙を泣きながら読み上げてみたり
新郎はもしブーケが後から届いてしまった場合お姉ちゃん披露宴写真と合成ってできますかと相談に来たり

長くなりすぎますしあとはまあまた明日にでも
とりあえず 少々寂しくはありますが 笑えてなかなか良い感じです おめでとう

 


 

鈴木  MAIL

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