■ ヘッド・フォンから石田彰
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|| 2006年08月07日(月) るこちゃんの耳 ||


■結婚して10年目になるが、亭主が出勤した後に彼の部屋に入ると、タンスというタンス、あらゆる引き出しと扉がすべて全開になっているのだけれど、毎朝毎朝、これは何の儀式なのだろうと思う。パンツの引き出し、靴下の引き出し、Tシャツの引き出し、ジャケットの扉、スラックスの扉、全部が開けっ放しなのだが、何か願掛けでもしているのか。朝、よほど急いでいるのかとも思えば、仔猫を猫じゃらしで構うかのごとく娘で遊んでいる様子を伺うと、そうとも思えない。かといって、亭主はそれほどだらしのない人間ではない。帰宅すればまず着替えを済ませ、手を洗い、うがいをし、次の日に履いていく靴を準備するような男であり、帰ってきた姿でそのままリビングに座り込むようなことは決してない。むしろ、まめだとすら言っていいと思う。ただ、「開けたものを閉める」という感覚だけがぽっかり欠けているように思えるのだ。
もちろん、それを指摘するに吝かではないが、なんとなく言えずに今に至る。こうなってくるとあまりに今更というか、妙な意地みたいなものも芽生えてしまい、おそらくこのまま、要するに亭主が出勤した後、彼が開けたものを閉める、という作業を日課としたまま生活を続けていくのだろう。
まあ、それほど手間なわけではないし、それがどうしても嫌なわけでもない。むしろ、ある日突然、タンスの扉という扉が全部きちんと閉まっていたりしたら、それはそれでなんだか気持ちが悪い。
しかし、自分のタンスの開き具合を配偶者が何かのバロメータにしているなど、本人はこれっぽっちも気付いてはいないだろうが。

■夕方、何気に「ビーダマン」を観ていたのだが、そのゲストキャラの声が、なんとなく聴き覚えがあるのに出てこない。こういうことは声ヲタなら日常的にあることだと思うけれど、クレジットを見るまで妙に落ち着かない。つい、「誰だったかなあ・・・」とつぶやくと、
「ほすとくらぶのたまきせんぱいでしょ」と娘。はぁ?と思ったが、一応EDで確認すると。
「ごめん、るこちゃんのおっしゃるとおりでした・・・」
「ほらね」
もの凄く得意気でなんかムカつくんですけど。いや、我が家では頻繁にあることだったりするというか、よくニュース番組やバラエティなんかのBGMや効果音に使われている音源(主にアニメの曲)がわからなくて時々イラっとすることがあるのだけれど、そんなときには必ず娘に聴くのだが、まず9割方は欲しい答えをくれる。彼女は我が家で一番耳がいい。宮野真守の名前は知らなくても声は知っている、そんな、るこ、6歳。やはり侮れません。

■9月の小野坂、取れませんでした、ていうか取り忘れました・・・・ごめん(私信)

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